アメリカ古今首都旅日記 : ワシントンDC、フェアファックス (Day 4)

June 10, 2017 (Saturday)

Arlington VA, USA (アーリントン)

6時に起床。6時30分すぎ、モーテルのレセプションに朝食を取りに行く。外は少し雲があるが、おおむね晴れている。8時半ごろチェックアウト。クレジットカードで宿泊費と共に支払った100ドルのデポジットは、3営業日後にクレジットカードで差し引き減額されるそうだ。確かに、後日クレジットカードの月間請求書は宿泊費のみに減額されていた。

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モーテルThe Inn of Rosslynの朝食
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地下鉄ロズリン駅 シルバー・ラインの列車

ロズリン駅で交通ICカード(SmarTrip)に20ドル(2,200円)チャージして、シルバー線のWiehle–Reston East行きに乗車。プラットホームの中央付近は高校生の遠足の団体がうじゃうじゃいて、実は彼らも私と同じ航空宇宙博物館分館に向かうことが後でわかる。

Metro
Rosslyn(08:50発)→ Wiehle–Reston East(09:22着)
Metro Silver Line, 運賃 3.60$(396円)

Fairfax VA, USA (フェアファックス)

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列車は数駅走ると地上に出て、高速道路の中央分離帯を北西のフェアファックスを目指して走る。およそ40分で、終点のレストン駅(Wiehle–Reston East駅)に到着。

この駅は終点ではなく、線路はずっと西のダレス空港に続いているが、まだ工事中で開通していないそうだ。地下鉄駅に隣接するバスターミナルに向かう。

ロズリン駅で見かけた高校生の団体が、私が待っているバス停の所にやって来る。引率の先生が私に「航空宇宙博物館に向かうバス停はココか」と聞いてくる。日本の先生は生真面目に現地下調べを「させられる」のがデフォだが、アメリカは「交通機関の乗継を周囲の人に聞きながら」が許されるおおらかな国のようだ。

この高校の遠足団体は60名だそうだ。一般の乗客も加えてバスは限度まで満員。定員超えてるんじゃ…。

Bus
Wiehle–Reston East(09:44発)→ Udvar-Hazy Air & Space Museum(10:24着)
Fairfax Bus 981, 運賃 1.75$(192円)
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航空宇宙博物館ウドヴァーヘイジー・センター

バスは満員の乗客だったので、定刻より20分ほど遅れて終点の航空宇宙博物館前に到着。ワシントン中心部にある航空宇宙博物館の分館であるスティーブン・F・ウドヴァーヘイジー・センター(Steven F. Udvar-Hazy Center)は、10時の開館直後だからか空いていた。セキュリティー検査にもほとんど人が並んでいない。入場するとまず視界に入るのは、第二次大戦のアメリカ、ドイツ、日本の名機たちだ。日本の軍用機も数機が復元されて、ホール中央付近の一番良い場所に鎮座している。本館では日本の展示飛行機は零戦1機だったのが、こちらでは複数がまとまって展示されている。それでもドイツの戦闘機の数に全く及ばないのは、技術力の差なのだろう。

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日本海軍 夜間戦闘機 月光11型 J1N1-S
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ドイツ空軍 ジェット推進爆撃機 アラドAr234ブリッツ

それにしても第二次大戦時のドイツ軍機は、同時代のアメリカのものをはるかに凌駕しているように見える。仮にドイツが第二次大戦に勝っていたら、ジェット機やロケットなどを世界初で実用化した開発力で、現在の世界はどうなっていただろうか。アメリカやソ連は、ドイツから接収した最先端兵器を「リバース・エンジニアリングして」戦後の先端技術を開発していったとされる。ここスミソニアンの展示でも「そのように」解説されている。

博物館の中央手前に超音速偵察機SR-71が、奥にスペースシャトル ディスカバリー号が鎮座している。アメリカの誇る機体を二つ挙げろと言われれば、確かにこの2つだろう。

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スペースシャトル ディスカバリー
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SR-71ブラックバード

スペースシャトル オービターは近くから見るとずんぐりむっくりの機体だ。これで空を滑空して降りてこれるのだから、すごいものだ。大気圏突入時に高温になる船底などにびっしりと貼り付けられている耐熱タイルは膨大で、よく見ると焼け焦げて傷が入っているものもあるように感じる。こういうタイルの傷が原因となり、大気圏突入時に機体が燃えてしまったコロンビア号事故のような例もあるのだから、安全管理(品質管理)はさぞ大変だったろう。

ここには第二次大戦後に開発された旧ソ連のミグ15ミグ21戦闘機も展示されている。しかし、現代の主要ロケットの模型展示をしている所には、「潜在敵国の」ロシアや中国のロケットは展示されていない。航空宇宙技術を網羅した博物館とされるが、やはり共産圏の実機体や模型を集めることは難しいのだろう。

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ソビエト空軍 MiG-21Fとアメリカ空軍 F-105D
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アメリカ国防総省 試作機X-35B STOVL

館内のマクドナルドで昼食を食べる。ビックマック・ミール 8.79ドル(966円)。博物館を退場するときに、入場口の横にコインロッカーが並んでいる部屋があるのを発見する。既に3時間近く4.5kgのザックを背負ったまま見学していたので、とても悔しかった…。

Bus
Udvar-Hazy Air & Space Museum(13:30発)→ Wiehle–Reston East(14:15着)
Fairfax Bus 981, 運賃 1.75$(192円)
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地下鉄レストン駅から先、ダレス空港に向け延伸工事中

団体客が乗ってこなかったので、帰りのバスは空いていた。ダレス空港やレストンの街の中にある細かいバス停に一つづつ停車していくので、距離は近いが所要時間は30分も掛かる。地下鉄に乗り換え、ワシントンDC中心部のチャイナタウン駅で下車する。

Metro
Wiehle–Reston East(14:27発)→ Metro Center(15:09着, 15:13発)→ Gallery Pl-Chinatown(15:15着)
Metro Silver Line → Red Line, 運賃 3.60$(396円)

Washington DC, USA (ワシントン DC)

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地下鉄駅から地上に出るとオフィス街で、繁華街とは思えない静けさ。チャイナタウンの1本西側にある通りの出口に出てしまったようだ。gps地図を頼りに繁華街の中心に向かう。友誼拱門がある所が中心なのだろうが、それほど賑わっているというわけでもない。猛暑なので客が少ないのかも…。ベライゾン・センターというバスケットボールのスタジアムがあるが、建物正面の看板は「Verizon 體育中心」と繁体字中国語のみ。中国語読めない白人は上得意じゃないのだろうか。

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チャイナ・タウン 友誼拱門
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ワシントンDCホステル(右側の建物)

昨日までと違い少し蒸し暑い快晴の日差しの中、ユースホステルまで1kmほど歩く。3日分の料金を払いチェックイン。ユースホステルに荷物を置いて、食事をしにユニオン駅に歩いて向かう。中華街を通り過ぎしばらく行くと高速道路を地下化している工事現場となり、周囲のビルも解体されたりしてゴーストタウン化している。

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焼きそばと鶏唐揚げ(レモンチキン)定食

ユニオン駅の地下のフードコートで、昨日と同じく中華料理の夕食(6.55$, 720円)。日没までまだ時間があるので、国会議事堂(Capitol)の写真撮影に向かう。

Bus
Union Station(17:10発)→ NW 4th St & NW Madison Dr(17:12着)
circulator bus, 運賃 1$(110円)

ワシントン中心部 ナショナル・モールの東端にある国会議事堂は、夕日を浴びて黄金色に輝いている。議事堂西側にある広場ユニオン・スクエアの湖岸では沢山の観光客が景色を眺めている。議事堂のクーポラ頂上にある自由の像はこちら側には背を向けているので、議事堂正面は向こう側の東面なのだろう。

ユニオン駅まで徒歩で戻り、そこからバスでユースホステルに向かう。

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アメリカ合衆国 国会議事堂(西面)
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議事堂とJ・ガーフィールド大統領像
Bus
Union Station(18:12発)→ New York Ave NW & 9th St NW(18:25着)
circulator bus, 運賃 乗継扱いで無料
Hotel
HI - Washington DC
Room 507, 6-bed Dorm 48.67$/1泊(5,353円)