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DECEMBER 25 陽朔(广西壮族自治区)
BAI SHA - CHINA(白沙、中華人民共和国)

金宝鎮(JinBaoZhen)方向へ向かう道沿いで干し柿を作っている
白沙 BaiSha - Dry Fruit Factory

朝起きると、寒い。天気予報では、寒冷警報「紅」が出ている。中央気象台発表の大雑把な天気予報では明日のほうがもっと寒くなるらしい。
インスタントラーメンの朝食を食べ、自転車を借りて汽車站へ。米面を食べ、今日は遇龍橋を見に白沙の方(桂林方向)へ向かう。料金所(陽朔県二級公路収費站)を通り過ぎ、だらだら坂を上ってゆく。「超速厳罰」の看板があるが、高級車ほど制限速度を守っていない。中国石化のガソリンスタンドを過ぎ、ひたすら緩やかな坂を下ると白沙(村)に入る。料金所からは約30分。路肩には沙田袖を売る露天が多数出ている。露店の店員はすぐ横にテントを張って「住んでいる」。遠くから蜜柑を売りに行商に来ているのだろうか。

遇龍橋 YuLongQiao Bridge

バスがほとんど停車していない汽車站の交差点を左に(西に)曲がる。金宝鎮方向への道だ。干し柿を路肩いっぱいに並べて作っている。車やオート三輪が巻き上げる砂埃にまみれている。白沙の集落を抜けるといきなり砂利道。ついでに道路工事中。向こうからやってきた「農業参観」のバスなどを巧みに避けて(単にぬかるみにタイヤを突っ込まないように必死なだけ…)金宝方向へ。
しかし、「農業参観」って何だろう? 日本の役所や農協でよくあるような「公金を用いた慰安旅行」だろうか…

工事中の道路のための石材は、すぐ横の奇岩を切り崩して生産している。「山海へ行く」の神戸の開発方式を地で行くような開発。それにしても、UNESCOの世界遺産に「桂林漓江」として申請している地域でやり放題ですね…

「古そうに見せた」石版に、「遇龍橋こちら」の道標がある。やっと道がマシになり、小さな村に入るとすぐ前が遇龍橋 (YuLongQiao) 。白沙から30分ほどかかった。橋のたもとの兄ちゃんが、竹で作った船で川下りしないかと勧誘してくる。ちなみに古榕公園あたりまで下って200元らしい。ぼったくりもいいところだ…

 

白沙 〜 遇龍  near YuLong

太鼓橋のような遇龍橋を渡って遇龍河の向こう岸へ。しばらく自転車で走ってみるが、20分程行っても別の村には行き当たらない。そんなさびしい道を、かなり向こうにある村から歩いてくる人民がたまにいる。自転車を持ってないのだろうか。

元来た道を戻る。白沙(村)を通り、陽朔へ引き返す。陽朔手前の中国石化でトイレを借用する。中国にしてはかなりきれいなトイレだ。12時ごろ、陽朔に到着。

景色としては、昨日訪れた高田風景区の方がバラエティに富んでいて面白かった。


DECEMBER 26 陽朔(广西壮族自治区)
YANG SHUO - CHINA(阳朔 / 陽朔、中華人民共和国)

雨に霞む漓江 , (陽朔 浜江路より)
LiJiang RIVER from BangJiangLu , YangShuo

夜はとんでもなく寒かった。一晩中エアコンの暖房をつけていても寒かった。(NOAAの気温データでは、最低気温が -1.4 ℃まで下がったらしい)
あまりの寒さに、風邪を引いたようだ。どうも、熱っぽくだるい。ついでに喉も痛い。新種のインフルエンザだろうか。CDC(米国疾病センター)などでは新種のインフルエンザウイルスを研究するために華南に研究者を派遣しているというドキュメンタリーを見たことも有る。

インスタントラーメンを食べ、かばんをホテルに預けて外に出る。外は凍るような冷たい雨。天気がよければ桂林市内を見てまわる気も起こるだろうが、この寒さでは観光という気分ではない。午前中は畳翠路のインターネットカフェで時間をつぶす。入り口のドアにADSLとでっかく書いてある。1時間6元。今まで入ったことのあるネットカフェでは高速なほうだ。中国にしてはあっぱれとしか言いようが無い。西街のネットカフェは(外から見ただけだが)西洋人が主な客だが、ココは中国人相手。ゲームやビデオチャットを楽しむ人民が多い。11時ごろ、汽車站横の砂鍋飯屋で昼食を食べる。人民に混じり、練炭ストーブで暖を取る。

陽朔、畳翠路 汽車站より市場方向
DieCuiLu from Bus Terminal , YangShuo

ホテルで荷物をピックアップ。广州で気づいたのだが、押金100元を回収するのを忘れた!

汽車站より11時30分発の桂林行きミニバスに乗る。何人かの外国人も同様に乗り込むが、バスに乗りなれていないのか中国語が話せないだけなのか料金支払いでもめている。ちなみに正規運賃は7.5元のはずだが… (外国人料金取るのかな?) 3日前に陽朔に来たときは暖かかったのだが、今は車窓に見える山の木が「樹氷」状態になっている。バスの乗降口には「冷気開放」と誇らしげな文字が… この寒さでは暖気開放してほしいのだが、杓子定規に冷気を出していないだけでも評価ポイントは高い。(香港や广州では空調バスは真冬でも冷房が入っていることが多い。理由としては、空調料金を取っているから… さすが中国です)

GUI LIN - CHINA(桂林、中華人民共和国)
12時45分、桂林站西側の環状西路に到着。汽車站に到着すると思っていたのでちょっと面食らう。陽朔よりさらに寒く感じる。街路樹の葉っぱの表面に氷が張って、風に揺れるとお互いにぶつかって「チャリチャリ」と音がする。まるで風鈴。寒々しい音があたりに響いている。

火車站前の連発電脳城
入り口の左側にある「軍人特産総批撥」も気になる
Computer Store in front of Train Station , GuiLin

とりあえず、桂林火車站へ。今夜乗る列車は軟臥なので、軟席候車室へ。列車の発車まで5時間あるが、問題なく部屋に通してくれる。そのうち、ぱらぱらと乗客がやってきて、列車に乗ってゆく。大体1時間程度ここで待つのが平均的なようだ。体も少し温まったので、極寒の桂林市内の観光に行こうと思う。候車室の入り口で行李寄存所(荷物預かり所)の場所を聞いて、荷物を預けに行く。(10kg程度の荷物1個で) 1日4元。

まずは、站のすぐ前にあるビルを見ると、「連発電脳城」 と看板が出ている。海賊版ソフトを「連発」するのか? ちょっと期待して行ってみる。ビルの1階は廃墟のような状態。この手の電脳城によくありがちな景色だ。2Fにあがると、薄暗いフロアーに何店舗かの「ソフト屋」と「品揃えの悪いハード屋」が営業している。売っているものをよく観察すると、DivXで圧縮された映画のCD-Rと、中国語版のソフトウエア、それからゲーム類。1枚4元とのことだった。トイレをちょっと拝借してから、外へ。

 

象鼻山 (XiangBiShan) , 桂林 (GuiLin)

歩き方では象鼻山というのが市内で有名な観光ポイントらしい。とりあえず、中山路を北に行く。みやげ物系統の店や嗜好品などのテナントの入ったビルが連なっている。が、あまりの寒波のためほとんど人通りが無い。桂林汽車站の前を通り過ぎ、桃花河に架かる橋まで来る。(中国としては)きれいに整備された川沿いの公園に沿って漓江のほとりへ。桂林站から歩くこと30分、象鼻山の対岸まで来る。が、見えない。看板と植木で、わざと見えないようにしている。その生垣の向こう側に入るためだけの「料金所」がある。さすが中国人。自然のものを遮蔽して、見るために金を取る。商売上手である。傍らに大型観光バスが停まり、30人程度の日本人が入場口に吸い込まれていく。

少し上流に向かって歩く。氷のせいで垂れ下がった竹の隙間から、象鼻山が見える。中国人の野望、気象条件の前に砕け散ったな…
といっても、単なる岩山に穴が開いているだけ。高田風景区の月亮山や穿岩蔵球が川に沈んだというだけのもの。(でも、ドイツのライン川中流に有るローレライ崖よりはるかにマシ。あちらは、どこがローレライって感じだった)

 

中山中路 (ZhongShanZhongLu) 、桂林 (GuiLin)

公衆電話ボックスが氷に覆われている。電話を掛けてから、再び站の方へ向かう。中山路に差し掛かったところで、地下街への入り口があるのに気づく。地上はほとんど人通りが無いのに、地下街は熱気にあふれている。服飾関係の店がずらっと並んでいる。再び火車站の軟車候車室に戻る。
行李寄存所の横の店で、盆飯 (ご飯の上に炒め物などのおかずを載せたもの。今回は、麻婆豆腐と豚角煮、その他野菜を乗せて4元。) を買い、売店でインスタントラーメン(椀面 3元)を買い候車室で食べる。

候車室には50人くらいが列車を待っている。北京西行きの列車に8割近くが乗り込んで行き、18時10分ごろ广州行きの列車の乗客に招集がかかる。軟席候車室専用出口から、站台(プラットホーム)へ。あたりは真っ暗。零下の強風が吹きつける。站台の柱の影に逃げ込む乗客。といっても、50cmほどの直径の柱なので、体感温度はほとんど同じ… 人民解放軍の兵士も柱の陰に逃げ込む。 广州軍区は寒冷気候での戦闘訓練はされていないのか? 謎である。

列車は20分近く遅れてやってきた。18時50分ごろ、桂林発。私が乗った軟臥の9号車は桂林から乗車した客ばかり。ということは、12月22日に售票処で軟臥と硬臥の予約できる日が交互だったのは、列車の(軟臥・硬臥)割り当てが交互なのだからだろうか。

20時30分ごろ、不意に列車が停車する。車掌が乗降口を開けたので外をのぞいてみると、一面の雪。華南で雪を見るのは初めてだ。


DECEMBER 27 广州(广東省)
GUANG ZHOU - CHINA(广州、中華人民共和国)

郴州站 ChenZhou
雪合戦に興じる人民

1時過ぎに衡陽站 (HengYang) に停車したまま列車が動かない。車掌の説明では京九線が積雪でほとんど止まっているらしい。とはいうが、隣のホームの列車はそれなりに到着して走り去っていくのだが…
5時ごろに起きたら、まだ衡陽站に停車したまま。隣のホームにも同じような臥舗車両が見える。

大雪なら、あせっても仕方ないですね。快適なベッドは確保されているわけで、ひたすら昼寝してれば、いつか广州に着くだろう。

しばらくしたら、列車が動き出した。1時20分発のはずが、5時過ぎなので4時間程度遅れている。
7時10分、郴州站(ChenZhou)に到着。プラットホームに降りてみる。プラットホームの向こう側の線路に降りて、雪合戦する乗客。大人も子供も相当はしゃいでいる様子。雪が珍しいのか? 朝食の砂鍋飯(ごぼう系統の炒め物がかかったやつ。8元)を買って車内に戻る。軟臥の同じコンパートメントの子供が起きてくる。奥特曼(ウルトラマン)の写真集を持って、特技のデモンストレーションをしている。(ウルトラマン = 超人 というのは普通話だけだったのか… 广東語では奥特曼だったわけだ)

郴州站、站の売店で買った朝食(8元)
Breakfast

9時30分に韶関站(ShaoGuan)着。ココで朝食を買う人が多い。確かに、数ある駅弁の中でココのものが一番量が多くておいしそうな気がする。 12時20分、ようやく广州站に到着。5時間弱の遅れだ。日本なら特急料金の払い戻しがありそうなものだが、ついに払い戻しの放送は無かった。
出站口手前の通路に酒店予約専門の旅行社があるが、東站の方が数が断然多いのでそちらを目指す。地下道に降り、流花車站をめざす。地鉄2号線の入り口がすでに完成しており、網状のシャッターの向こうはすでに照明が灯っている。(地鉄2号線は2002年12月29日開業。地元ラジオで言っていた。) 流花車站の南側入り口に停車している271系統汽車に乗り東站へ。東站の旅行社で酒店を紹介してもらう。200元以下で、越秀区南部という条件なら「白宮酒店」ということだった。(广州の便利なところという条件なら广州站近くの華僑酒店か流花賓館がお勧めらしい)
1泊160元で、旅行社の服務員が「現地まで案内してくれる」らしい。(外国人専用のサービスなのだろうか?)

その服務員(というより、アルバイト?)のお姉さんが来て、「的士20元で、お姉さんが東站に戻る料金も含めて40元別途徴収する」という。「直通の汽車が有るんだから、汽車にすべし」と要求する。

人民南路(RenMinNanLu)の美容院
「Z型燙」 どんな髪形になるのだろうか?

ということで、東站の汽車総站から277系に乗り、文化公園へ。酒店横まで、直通に近い路線だ。約20分で文化公園の向かいにある電子城の横に到着。白宮酒店は人民南路のほぼ南端にある、初めて泊まる酒店だ。服務員のお姉さんは、服務台(ホテルのフロント)には寄らずに、いきなり電梯(エレベータ)に乗って8楼へ。801号室が旅行社の現地事務所のようで、ココでチェックイン。2泊分の320元と押金180元を払い、802号室に案内される。私の基準から言えば、十分すぎるくらいの「豪華な」部屋だ。しばらくすると、酒店の(本物の)服務員がやってきて住宿登記簿に記入させられる。

ちなみにこの酒店、英語で The White House Hotel というとんでもない名前だ。

荷物を置いて、とりあえず外へ。北京路までぶらぶら歩き、道すがら豚饅など(だいたいが、0.5元程度)をつまみ食い。北京路のファストフード系の店で榕菜牛肉飯なるものを食べる。服飾系統や、正規販売の音楽関係の店ばかりで、私の興味あるものは無いので、近々壊されるという噂の「有名な歩道橋」だけを見て北に向かう。

「警察執勤」 Policeman on Duty
十三行路(ShiSanHangLu)で検問する公安警察

中山六路の電脳城を見に行く。广州に来れば必ず観察に来る場所。中国で最新の電脳関連商品の販売(値札を貼っていない)や、もちろん海賊版もたくさん売っている。今回は珍しいパーツ類は無いようだ。海賊版関連も、以前は日文版もちらほらあったが、最近では中文版か英語版ばかりのようだ。しかし、いまだにWindows98を売っているのは謎である。

夕食後、沙面の外事弁公室招待所の裏手(というか、表通りのほう)にあるネットカフェに出かける。陽朔から日本のBBSに書き込んで聞いた情報の返礼とか出すために。陽朔と違い、とんでもなく遅い回線。それに、店の番人がネット経由でビデオを見ていて、そちらが帯域のほとんどを占有するというむちゃくちゃな店。(値段も20元/hourと高いし、ジャスコにあるネットカフェの方がいいです。)


DECEMBER 28 广州(广東省)
GUANG ZHOU - CHINA(广州、中華人民共和国)
西堤二馬路(广州電子城横)の面屋で牛肉粉面(5元)を食べてから、陳家祠を見に出かける。最近開通したばかりの康王南路を通り、玉器街をちょっと覗いて、約1時間ぶらぶら歩いて陳家祠前の広場に到着。観光展をやっているらしく、各地の酒店の宣伝パンフレットなどを配るテントが並んでいる。その中央あたりでは獅子舞をやっているのだが、間抜けな顔の獅子のかぶりものだ。

陳家祠 (ChenJiaCi) / 陳氏書院

陳家祠 (ChenJiaCi) は実はまだ一度も訪れたことが無かった。歩き方によれば「典型的な中国南方建築様式で、中国で最も保存状態がいい」らしい。屋根に付けられた過剰なデコレーションが、南方様式というのかどうかは知らないが、沖縄にもこういうデコレーションが派手な建物があると思う。タイなどにもこういう派手な建物あるので、南アジアは派手なデコレーションが好きなのだろうか。

陳家祠を出て、中山路を東へ。人民路との交差点に「西門跡」と標識の出た遺跡がある。昔の广州はココが街の西の端だったのだろうか。現在では街のほぼ中央なんだが…
昨日夕方に訪れた中山六路電脳城横のマクドナルドで昼食。今回の旅行ではじめてマクドナルドに入る(マックチキンのセットが17.3元)。毎日中華を食べていると、マクドナルドって大変美味しく無いものだと実感する。高いし、美味しくない。それにもかかわらず、たくさんの中国人が入っているのが不思議だ。

さらに東に向かい、六榕寺へ。六榕花塔に登ってみる。西安で登った大雁塔よりはるかにコンパクトな塔なので、内部が狭い。たくさんの人が登ると、落ちる人が出ないかと心配になる。上からの眺めは、まあまあ。高層ビルから見る广州の町並みとほとんど変らない… (西安の大雁塔は高さ7層64m。广州の六榕花塔は9層57m)

六榕花塔(LiuRongHuaDa)

六榕寺を出て、少し南にいったところに電機城がある。中に入ってみると、1階の半分近くがフリーマーケットになっており、怪しげな電気部品類を扱う露天が集中的に出店している。以前から探していたコンパクトなラジオ(SW受信可能なもの)が50元で入手。(後で、文化公園横の電子城で45元で売っていたのを発見した…) 急須(← 旅行用品としてどうして必要か謎だが、欲しかった)を25元で。海外用コンセントアダプタ(イギリス・香港などで使われているBF型、中国でよく使われているO型の3本針と2本針など)を1個3元〜4元で入手。日本で買うと高いんですよね、このコンセントアダプタ。たしか500円程度したと思うけど、たまに出張・旅先で忘れたりするので安いのを見つけたときに買い込むのが吉です。
日本では100円ショップで売られているような電卓も3元、怪しげなCD-ROMドライブは40元。CD-ROMとVCDデコーダ箱をセットにした再生装置や、CD-RとROMを直結した「丸焼きキット」が100元で売られたりしている。海賊版工場では、こういう怪しい「丸焼きキット」など使ってるんだろうか。 既存部品を巧みに組み合わせただけの商品企画力といい、中国人は侮りがたい存在だ。

再び、海珠路のんびり歩いて文化公園横の白宮酒店へ戻る。途中、状元房(巷)をちょっと覗いてみる。中学生くらいから高校生くらいの女の子が大量に居るショッピングエリア。台湾を彷彿とさせる雰囲気。通りを少しそれた路地にある食べ物やは台湾式の小食を売っている。でも、「出口」書かれたプレートが貼られている路地に出ても、単なる行き止まりや袋小路的なところもあり、単に客呼び込みのための「出口」表示なのだろうか?

六榕寺 LiuRongSi
537年(南朝の梁国の時代)に県裕法師が武帝の命により建てた寺。花塔は1097年(北宋国 の時代)に再建されたもの。賢劫千佛像が安置されていたことから千仏塔と呼ばれたこともあるらしい。
花塔は2001年に修復(セメントや接着剤、グラスファイバーで補強)したそうである。
中華地理工作室 广州 六榕寺 http://sunlight.xiloo.com/travel/gd/liurongsi.htm
中国商品服務網 广州 六榕寺 http://www.ytcn.com/tour/guangdong/liurongsi.htm

六榕寺近くの電機城1階のフリーマーケット
飯を食べながら接客している (乾電池屋)

一旦ホテルに戻り、明日の香港行きの手段を考える。@ オーソドックスに深圳までバスで行き、羅湖口岸を抜けてKCRで旺角まで行くか、A 列車で深圳まで行き、後は1の案と同じようにするか、B直通バスで行くか。
これまでは、@かAの深圳経由がほとんどだったので、Bのバスを試してみようと思う。歩き方を読んでみると、文化公園からさほど遠くないところにもバス発着ポイントがあるようだ。

海珠広場の華夏大酒店に行ってみる。歩いて30分程度かかる。酒店のビジネスセンターで切符を扱っているので聞いてみると、宿泊客以外は予約不可で、明日は新暦の年末なので客数が多いかもしれないという。華夏大酒店と文化公園の中間点にある富麗華大飯店もバスの発着ポイントなので行ってみる。ココのビジネスセンターでは座席指定車票を売ってくれた。香港まで港幣100元。

人民南路のレストラン前で 売られている羊

富麗華大飯店の裏手は何日か前に訪れた石室なのだが、その中間辺りに乾物市場がある。イカの干物や帆立貝などの貝柱の乾物、干し椎茸などが山積で売られている。もちろん、卸売り用で小売ではないのだが、こういう商品が日本に輸入されると倍以上の価格になって売られるんだろうね。
そこから歩いて数分のところに、国際玩具文具精品广場(通称玩具城)がある。21日には正月の飾り付けが大量に売られていたのが、うそのように消えている。普段どおりの、おもちゃと文房具の卸屋に戻っている。キャラクター物とか安く売られているが、パテントは… 多分いい加減なんだろうね。サンリオのキャラクターが付いた文房具など破格値。

白宮酒店横の海鮮酒家(レストラン)の前に、羊が入った箱が置かれている。「東山乳羊 可供一家大小享用 不収加工費 150元/只」とプレートには書かれている。魚や海老を指定して料理してもらうことは日常的だが、かごに入った子羊を「えっと、コレ料理してください。オイスターソース炒めで…」と頼むのだろうか? まあ、家族連れ専用なのだろうが。


DECEMBER 29 广州(广東省)
香港特別行政区
GUANG ZHOU - CHINA(广州、中華人民共和国)
广州電影院裏手の面屋で魚丸粉面(4.5元)を食べてから、富麗華大飯店へ向かう。バスは定刻どおりやってきた。50人ほど乗れる大型バスに、乗客は20人程度。コレで採算取れているのか不思議だ。

9時10分、富麗華大飯店前を出発したバスは開放路を北上し越秀公園横(广州火車站の東)から中市環路の高架を走りだす。しばらく九广鐵路の北側を走り、真新しい广東奥林匹克体育中心 (←オリンピックと読ませる) でなぜか一般道に出る。長距離バスがえらく細かい道に入っていくものだと思っていたら、競技場のすぐ北側の广深高速公路の料金所に出た。北環高速公路の通行料金をケチったのか、近道なのかは知らないがなかなかうまい手だ。

皇崗口岸、威盛直通巴士有限公司の九龍行きバス
Check Point HuangGang

高速公路を走っているバスの横を九广鐵路の直快が軽快に追い抜いてゆく。香港中国旅行社のバスとデッドヒートを演じ、私が乗っている威盛直通巴士有限公司が勝った。深圳に近づくほど、だんだん天気が悪くなっているようだ。霧が出たように一面霞んでいる。
(日本の製造業が多く進出している)東莞(DongGuan)インターチェンジ、(アヘン戦争で有名な虎門要塞がある)虎門(HuMen)を通過して深圳へ。深圳市行きのバスでは必ず入境検査が有る同楽検査站(TongLe check point) を「直通汽車」専用レーンで通過して深圳市内へ。(バス会社は国境警備隊から相当信頼されているのだろうか。バスが途中で経路をそれて乗客を降ろす可能性も有る。まあ、一般の人民を乗せるようなバスではないので大丈夫か…)

10時45分、皇崗(HuangGang) 口岸 検査站に到着。羅湖口岸より「断然早く」出境検査を完了。(羅湖でも中国の出境は案外早い。問題は、香港入境。トラベルカードを持たないものは、あの悪夢の行列に毎度毎度並ぶ必要がある)
11時00分、バスが出発。深圳河を渡り、落馬洲 (LokMaChau) 口岸 検査站にすぐに到着。道路は橋の手前でイギリス式の左側通行に切り替わっている。こちらの入境検査も5分程度並んだだけでいとも簡単に終了。羅湖なら1時間は掛かるところだ。
2003年1月末からの24時間化に向けて急ピッチで進む口岸大厦の工事でバスの位置が非常に分かりにくい。バスに再び乗り込み、運転手がどこに降りたいかを聞いてくる。全員が太子まで。上水站を飛ばす事が確定。20分以上の時間短縮になった。新田公路を通り、荃湾経由で九龍・太子に到着したのは12時45分。

香港 − 深圳 の境界

落馬洲 ←→ 皇崗 : 徒歩・自動車。(数年後にはKCR落馬洲支線が開通する。長距離バスもここを利用)
  開門:1998年10月より 7時00分〜22時00分。2001年12月より 6時30分〜24時00分。2003年1月より24小時服務 !
羅湖 ←→ 羅湖 : 徒歩・鉄道。(KCR羅湖站、广深鐵路深圳火車站。一番人気が有る境界)
  開門:1998年10月より 6時30分〜23時30分。2001年12月より 6時30分〜24時00分。
文錦渡 ←→ 文錦渡 : 旅行者が通ることはまず無い
沙頭角 ←→ 沙頭角 : 旅行者が通ることはまず無い

詳しくは ココ → http://www.info.gov.hk/immd/chinese/topical/7/7b.htm

落馬洲口岸の24時間化の記事

【香港】ボーダー全日開放、すでに0時から開始

香港〜本土間のボーダーの24時間開放が、きょう27日午前0時から、落馬洲〜皇崗区間で始まった。中長期的に香港の経済、社会生活に影響を与える措置だ。すでに深夜直通バスの開通、隣接地での不動産取引の活発化などの動きがみられる。香港と本土をつなぐ陸路の検問所4カ所のうち、香港・落馬洲〜深セン・皇崗間は従来、他の3カ所と同じく午前0時〜同6時30分の時間帯には、荷物を積んでいない貨物自動車を除き通過できなかったが、けさから旅客を含め、いつでも通れるようになった。先月に北京で、香港政府と中国中央政府と合意したのを受けたもの。
決定が急だったこともあり、落馬洲の香港側出入境検問所は、全日開放に向けて整備・拡張工事を進めてきたが、NNAが取材した25日には、まだ未完成だった。深センに買い物、行楽などに行く人の多い土曜日のため、人出は多かったが、出入境はスムーズに見えた。
落馬洲では昨年1〜9月に、1日平均4万8,000人余りが通過しているが、鉄道で直通の羅湖検問所の5分の1以下。深夜に往来する旅客の数は、限られているとみられ、羅湖に迫る陸上の玄関になるのは、2006年に予定されている九広鉄道(KCR)落馬洲支線の完成後となる見通し。
なおボーダーをまたいで営業している日系企業にくわしい筋からは、「これで香港から、広東省に出張して同日に帰れる範囲が大幅に広がる」として、労働強化を心配する声も出ている。従来は、ボーダーが深夜に閉まるため、出張先で1泊し、翌日に香港に帰るパターンだ。

■深夜直通バス、100便認可へ

26日付文匯報によると、香港運輸署は深夜に落馬洲〜皇崗間を通って、香港〜本土各地をつなぐ直通バス100便を認可する構えだ。現在十数社ある直通バス会社は認可を取得次第、香港側では観塘、九龍塘、セン湾、上環などを始発に、30分ごとに1便の皇崗行きを運行させる予定という。
料金は皇崗までが30HKドル。同地から、さらに東莞、広州、仏山などに行く場合は、40〜76HKドルになるという。
直通バス以外のバスを利用すると従来と同じく、すべて新田乗り換え場で下車、落馬洲検問所行きのシャトルバスに乗り換えなければならない。新田には最寄りのKCR上水駅のほか、元朗、天水圍、屯門などから路線バス、旺角、湾仔、観塘などからミニバスも出ている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030127-00000002-nna-int

香港 入境事務處 http://www.info.gov.hk/immd/index.htm

SHAN GAN - CHINA(香港、中華人民共和国)
バスを降りたら、すぐ前が地鉄站。八達通卡 (Octopus Card) をチャージして、歩いて旺角へ。旺角駅前のいつもの両替屋で500元を両替。(人民幣500元→港幣471元) 当面の活動費を得た。
彌敦道に出て、運良くやってきた非冷房のバス 6A系統(3元)に乗って、尖沙咀へ。とりあえず寝る所だけ確保すればいいので重慶大厦へ。インド人やら正体不明外国人がたむろする入り口を抜けて、しつこい客引きを振り切りエレベーターに乗り7楼へ。陽朔でインターネット掲示板で教えてもらった「百利賓館」をめざす。入り口のところに居た女主人に単人房があるか聞いたら、ちょうど空いているという。110HKD。しばらく中国に居ると、贅沢が身に付いてしまうが、2000円で泊まれる部屋というのは、ベッド1つがようやく入るだけの空間だと再認識。
私は「寝られれば何処でもいい」ので気にはならないが… 天井の熱感知器(火災感知器)をプラスチックカバーで覆ってしまっているのは少し心配。

荷物を置いて、外へ。いつもよく行く漢口道の大快活(香港資本のファストフード店)へ。三食送套飯(27HKD)を食べる。簡単に言えば、鳥のから揚げと青梗菜の煮物に巨大茶碗蒸しといったところか。しかし、大陸と比べて値段の高さにある意味カルチャーショックを受ける。(しかし、日本から見れば安いのだが…)

深水歩、福華街

食後、尖沙咀公衆碼頭から空調バス 2系統(4.3HKD)で深水歩へ。香港での電脳のトレンドを仕入れる。とはいっても、秋葉の足元にも及ばないが。 秋葉を凌駕しているものといえば、海賊版ソフトウエアの販売くらいではないだろうか。5年位前までは、堂々と海賊版を並べて売っていたのだが、数年前からは見本・カタログを見て仲買人に注文する方式となり、最近ではカタログを見て金を払うと、黄金電脳中心の外の指定場所でCDの受け渡しをするという「犯罪を犯している意識をくすぐる」後ろめたいものになりつつある。中国政府が海賊版対策に本腰を入れていると「欧米にアピール」するための、取り締まりごっこをするのでこういう方式になっているのだろう。
ちなみに、中国・香港人で個人用のPCに入れているソフトを「正規版」で使っている人をほとんど見たことが無い。というほど、海賊版は「国内的には完全に合法」な品物としか見えない。

ちなみに、深水歩の黄金電脳中心B1Fでの海賊版実勢価格は25HKD/1枚。日文版はほとんど無いので、観光でついでに買おうと思っても普通の人には役に立たないと思う。(英語版でいい人は、サンプル程度にどうぞ(謎))

地鉄が走っている道(長沙湾道)まで出る。インターネットカフェに入る。日本語フォントは入れられないが、1時間10HKDと安い。再びバスにちょこっとだけ乗り、旺角へ。旺角電脳中心を少しだけ覗いて、そのあたりの街をぶらぶらと見て歩く。最近は香港も景気が相当悪いのだが、このあたりはそういう雰囲気は感じさせない。油麻地の好景市場までぶらっと歩いてゆき、日本で入手できない類のVCDなどを少し買う。(VCDは12枚で100HKD。DVDは6枚で100HKD程度)

バスに乗り、尖沙咀公衆碼頭へ。ちょうど夕日が下環のあたりに沈むところだ。灣仔の中環廣場(Central Plaza)大厦に夕日が反射してきらめいている。中環に建設中の国際金融中心二期 (Two International Finance Centre) が威容を見せ始めている。2003年中には完成するという噂だが、香港各所に続々と完成するオフィスビルの床面積増加でテナントを集めるのに苦労するのだろう。(東京も同じか…)

尖沙咀公衆碼頭より対岸の中環〜上環
国際金融中心二期 (Two International Finance Centre)

香港人やここに出張で来る人の中ではいつも言われていることだが、最近イルミネーションが「しょぼく」なってきている。旧正月をメインにすえて、クリスマスはどうでもよくなったというのが表向きの理由だが、旧正月も含めイルミネーションは「確実に減ってきている。」
今日は山頂から再確認してみようと思い、山頂へ向かう。まずは、尖沙咀より天星小輪 (Star Ferry) (下層 1.7 HKD) に乗って海峡を渡り中環へ(17時40分)。コンサートか何かがあるらしく、市庁舎の周りに人だかりが出来ている。そこを通り抜けて、龍匯道へ。ちょうど停車していた(専線小巴服務)小巴1系統 山頂行きに乗る。(7.4HKD) 単なるマイクロバスのような小巴でも八達通卡が使える。かなり便利だ。中銀大厦、花旗銀行大厦の横を通り過ぎ、山を登り始める。そういえば、CITI Bank の中国語が「万国賓通銀行」から「花旗銀行」といつごろから変ったのだろうか? 2年位前からすでに花旗になっていたような気がする。(日本では シティバンク銀行 と なぜか「銀行」と付く。謎)
高級アパートが林立する狭い馬己仙峡道を登って行き、山頂道へ出る。城巴の大型バスは、この近道を通れないので香港競馬場の方を遠回りしている。ほとんどの客は途中で降りていってしまう。大きな花束を持った女性が病院で降りた後は、乗客は私ひとりとなった。中環から約30分で山頂廣場の巴士総站に到着。18時30分。

山頂から中環方向全景
from Victoria Peak

凌霄閣 (Peak Tower) から香港島ダウンタウンの夕景を眺める。数年前に比べると、「確かにイルミネーションが少ない」。今日は日曜日なのでオフィスビルの明かりが少ないのは分かるが、明らかに「クリスマス・新年用に特別に飾り付けられた電飾」が少ない。数年前まではビルの表面にサンタクロースや花火、中国伝統の新年物の電飾をつけたビルが多かった。今は派手な電飾をまとっているのは数棟のビルだけ。海峡を挟んだ向こう側の尖沙咀を見ると、「中国石化 SINOPEC」の巨大なネオンが見える。たしかあの位置は「MOTOROLLA」のネオンがあったところだ。
中国経済の発展とは裏腹に、香港経済の低下を目に見える形で現しているのではないだろうか。(日本の企業のネオンも10年ほど前よりは減っている。その代わりに、韓国企業が大量にネオンを出している)

再び小巴で中環に降り(19時15分)、天星小輪で尖沙咀まで戻る(19時30分)。

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