(Android, PIC)赤外線リモコンのエミュレーションのための送信回路サンプル

(Android, PIC)赤外線リモコンのエミュレーションのための送信回路サンプル (Android, PIC) IR Remote Control Emulation sample Circuit Board

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各プログラムのソースコードをGoogle Codesからダウンロード（バックアップ サイト 2015年8月で更新停止）

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リポジトリ内のサブディレクトリには、次のソフトウエアが入っています

• LIRC の conf 形式RAWデータをデコードし、CSVファイルに変換するPerlスクリプト
• 送信回路にBluetoothシリアル接続し、CSVデータを送信するAndroidソフトウエア
• PICマイコンを使った送信回路のPIC 16F1827用のファームウエア

機能の概要

図のSVGファイルをダウンロード

送信回路の作成

BSch3V用回路図ファイルをダウンロードする

回路図には記載していないが、三端子レギュレータ周りにコンデンサが必要。データシートよりCin > 0.1uF、Cout > 47uF 以上のものが必要。

部品表

別途、モジュールを利用したもの

トランジスタ周りの抵抗値計算

コレクタ抵抗（LED側）

LED電流値 IF = 100mA

LED順方向電圧 VF = 1.2〜1.4V → 1.3V

駆動電圧 Vcc = 5.0V

オームの法則より Rc = (5 - 1.3) / 0.100 = 37 Ω → 33 Ω

ベース抵抗（スイッチング抵抗）

ベース電圧 V = 3.3V

半導体損失 0.6V

コレクタ電流 Ic = 100mA

Hfe = 200 → 安全率3として Hfe = 67

オームの法則より Rb = (3.3 - 0.6) / (0.100/67 ) = 1809 Ω → 1.8 or 2.2 kΩ（E12系列）

完成写真

搬送波の調整

ルネサスのホームページ「NECフォーマットの赤外線リモコン・フォーマット」に、搬送波のタイミングチャートが掲載されている。標準的な信号パターンは次のようなものだ。

信号のHi部分は、38kHzの搬送波で構成され、デューティ比は1/3とされている。PICのPWM出力機能を利用して、設定パラメータはオシロスコープを用いて微調整し、38kHz,1/3デューティ比となるようにする。なお、SONY方式など一部のリモコンは搬送波周波数が40kHzなどと少し違うため、Android機からPICマイコンに送るCSVファイルにPWMコントロール用のパラメータを含められるようにしている。

信号フォーマット。横軸1メモリが1ミリ秒

0，1，0，1 … のNECフォーマットの信号。0データのHiが642マイクロ秒、Loが470マイクロ秒というYAMAHAの解析値に近いタイミングにカスタマイズしている。

一部分を拡大してみる。横軸が100マイクロ秒

Hiの部分（642マイクロ秒）が、38kHzのキャリア信号で表現されている。今回は、PICで簡単に実現するため、PWMの方形波を用いている。

横軸1メモリが10マイクロ秒

デューティ比をだいたい1/3にした

LIRC confをデコードしCSVに変換するスクリプトの作成

Subversion内のサブディレクトリlirc_conf_to_csvにスクリプトを格納してる。

begin remote
  name  tv-hitachi.conf
  flags RAW_CODES|CONST_LENGTH
  eps            30
  aeps          100
  gap          107764
 
      begin raw_codes
 
          name on
             9050    4410     657     489     650     473
              626     472     649     496     626    1623
              622     499     648    1606     614     498
              622    1617     626    1623     673    1542
              651    1628     692     423     621    1624
              621     499     623    1623     621    1621
              621    1622     623    1622     623     499
              621    1623     725     396     621     497
              630     492     623     475     649     473
              649     497     624    1594     650     472
              651    1622     628    1590     647    1625
              620
 
          name d-1
             9049    4416     645     496     625    1619
              625    1626     619     502     619    1618
〜以下省略〜

これをlirc_nec_decode.plスクリプトを用いてデコードすると

on = 0A,F5,E8,17,
d-1 = 6A,95,8E,71,
d-2 = 6A,95,4E,B1,
d-3 = 6A,95,CE,31,
d-4 = 6A,95,2E,D1,
〜以下省略〜

また、lirc_nec_decode.plスクリプトを用いてRAW形式で整形だけしてやると

on = B5,58,0D,09,0D,09,0C,09,0C,09,0C,20,0C,09,0C,20,0C,09,0C,20,0C,20,0D,1E,0D,20,0D,08,0C,20,0C,09,0C,20,0C,20,0C,20,0C,20,0C,09,0C,20,0E,07,0C,09,0C,09,0C,09,0C,09,0C,09,0C,1F,0D,09,0D,20,0C,1F,0C,20,
d-1 = B4,58,0C,09,0C,20,0C,20,0C,0A,0C,20,0D,08,0D,20,0C,0A,0C,1F,0C,09,0C,09,0D,1F,0E,08,0C,20,0C,09,0C,20,0E,1E,0C,09,0C,09,0D,09,0D,20,0C,20,0C,20,0C,09,0D,09,0D,20,0C,1F,0D,20,0C,09,0C,09,0D,09,0C,20,
d-2 = B4,58,0D,09,0C,20,0C,20,0C,09,0C,1F,0D,09,0D,20,0C,09,0C,1F,0C,0A,0C,09,0C,20,0C,09,0D,1F,0C,09,0C,20,0C,09,0C,20,0C,09,0E,07,0D,20,0C,1F,0C,1F,0C,09,0C,20,0D,09,0C,20,0C,20,0C,09,0D,08,0D,08,0D,20,
d-3 = B5,58,0D,09,0C,20,0C,20,0C,09,0C,1F,0C,09,0C,20,0C,0A,0C,1F,0C,0A,0C,08,0C,20,0C,09,0C,20,0C,09,0C,1F,0C,20,0C,20,0C,09,0C,09,0D,20,0C,20,0C,20,0C,09,0D,09,0C,09,0C,1F,0C,20,0D,08,0C,09,0C,09,0C,1F,

これらのCSVファイルは、Android用コントロール ソフトウエアで読み込み可能。

Android用コントロール ソフトウエアの作成

lirc_nec_decode.plスクリプトでデコードしたCSVファイルの先頭に、コントロール用パラメータ行を付加すしたものを読み込ませる。なお、コントロール用パラメータの書式は

@param = mode,pr2,ccpr1l
@timing = start_hi,start_lo,signal_hi,signal_1_lo,signal_0_lo
@title = タイトル行文字列

• mode : 下位8ビットが 1=NEC/家電協コード, 2=PWMテスト信号連続, 4=テスト信号, 5=RAW。上位8ビットの1ビット目はNEC/家電協コードを2回連続送信する時
• pr2, ccpr1l : PICマイコンのPWM制御
• start_hi : スタートビットのHi時間（μsec）
• start_lo : スタートビットのLo時間（μsec）
• signal_hi : 通常信号1または0のHi時間（μsec）
• signal_1_lo : 通常信号1のLo時間（μsec）
• signal_0_lo : 通常信号0のLo時間（μsec）

何も指定しない時のデフォルト値は

@param = 1,25,8
@timing = 9000,4500,560,1690,560
@title = [CSVファイル名]

動作中の画面例

Bluetoothデバイスの選択画面（ペアリング済みのみを一覧表示）

コード送信画面

サンプルCSV

実際に家電製品のコントロールに成功したサンプルCSVファイルを、 Subversion内のサブディレクトリsample-csvに格納してる。

NECフォーマットの場合の例

@param および @timing はデフォルト値で構わない場合は、省略している

@title = 日立 液晶テレビ
電源 = 0A,F5,E8,17,
画面表示 = 0A,F5,08,F7,
音声多重 = 0A,F5,10,EF,
入力切替 = 0A,F5,90,6F,
地デジ 1 = 6A,95,8E,71,
地デジ 2 = 6A,95,4E,B1,
地デジ 3 = 6A,95,CE,31,
〜 以下省略 〜

東芝のDVDレコーダーは、コードを2回送信するために @param を設定している。

@param = 17,25,8
@timing = 9100,4400,600,1600,500
@title = 東芝DVDレコーダー
電源 = A2,3D,48,B7,
トレイ 開閉 = A2,3D,88,77,
放送切替 = A2,3D,84,7B,
スタートメニュー = A2,3D,62,9D,
入力切替 = A2,3D,F0,0F,
ドライブ切替 = A2,3D,45,BA,
録画切替 TS/RE = A2,3D,C6,39,
〜 以下省略 〜

家電協フォーマットの場合の例

コードを2回送信するために @param を設定している。また、家電協フォーマットは信号のタイミングがNEC方式と違うため @timing も設定している

@param = 17,25,8
@timing = 3500,1600,540,1200,360
@title = Panasonic室内照明
ch1-点灯・普段 = 34,4A,90,B4,24,
ch1-消灯 = 34,4A,90,F4,64,
ch1-白い色 > = 34,4A,9C,09,95,
ch1-暖かい色 > = 34,4A,9C,89,15,
〜 以下省略 〜

使用許諾条件

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