バルカン半島南部旅日記 : ヴェリコ・タルノヴォ、ソフィア、オフリド

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September 25, 2007 (Tuesday)

6時30分起床。昨晩は蚊が何匹も襲ってきて、少し寝不足だ。ホテルをチェックアウトし、鉄道駅のキオスクで買ったホットドック(1.2レフ,98円)とコーヒー(0.6レフ,49円)で朝食。その後駅から少し東へ向かった海浜公園沿いにあるバス会社の事務所前へ。切符には8時発と書かれているが、ソゾポルが始発のバスは30分ほど遅れてやってきた。長距離バスなのに、結構オンボロなベンツのバスだ。

Bus
Бургас,ブルガス(08:30頃発) → Велико Търново,ヴェリコ・タルノヴォ(12:45頃着)
Enturtrans Bus 運賃 20レフ(約1640円)
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スリヴェン バスターミナル前の景色
Sliven, near bus terminal

10人ほどの乗客を乗せて、バスは西へ。ソフィア方向に続く片側2車線の幹線道路を走り、2時間ほどでスリヴェンの街に停車。そこから幹線道路を外れてバルカン山脈(Стара планина)のヴラトニク峠(標高1000m程度)を越える細い道になる。道路状況は急激に悪くなり、舗装は所々で剥がれて大きな穴が開いている。山間部の小さな村の住宅は、瓦屋根がボロボロで経済的には苦しい地域なのだろう。山道で車酔いしたのか、若い女性が山道の途中でバスを降りて路肩にゲロを吐いていた。地元民でも車酔いするくらいの悪路...。

Veliko Tarnovo, Велико Търново - Bulgaria (ヴェリコ・タルノヴォ - ブルガリア)

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山脈を抜けると、ヴェリコ・タルノヴォの西バスターミナル(автогара Запад)に到着。町外れの辺鄙な場所にあるバスターミナルには、野犬がウロウロしている。タクシーに乗り市街地に近い南バスターミナル(автогара Юг)に向かう。

Taxi
автогара Запад,西バスターミナル(12:45頃発) → автогара Юг,南バスターミナル(12:50頃着)
タクシー 運賃 3.6レフ(約295円)
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ブルガリアの母記念碑
Mother Bulgaria memorial

南バスターミナルに到着。切符売り場で明日乗るソフィア行きバスの時刻を調べる。3社運行しているようで、午前中なら1時間おきに走っているようだ。急な坂道を登って、街の中心と思われるブルガリアの母広場(площад Майка България)にやって来る。公園になっている広場の真ん中には、大きな旗を持ったブルガリアの母像が鎮座している。広場のすぐ横にある観光案内所へ。今日泊まるプライベートルームを紹介してもらう。

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ヤントラ川沿いの崖にへばりつく旧市街
old town, beside Yantra river

暫く観光案内所で待っていると、プライベートルームの家主が自動車で迎えに来た。1分程度車に乗り、そこから崖沿いの道を歩いたところにあるプライベートルームに到着。旧市街のどまんなか、ヤントラ川(Янтра)の渓谷に面した眺めの良い場所にある一戸建て住宅だ。1部屋の料金が30レフ(約2460円)。部屋に荷物を置いて、早速観光に出かける。

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グルコ通り
Ул. Гурко

プライベートルームが面しているグルコ通り(Ул. Гурко, 19世紀末の露土戦争でオスマントルコから開放された時のロシア軍将軍の名前)を、少し新市街の方向に歩くと1軒のカフェを発見。昼食にマルゲリータとヨーグルトスープを注文(2.5レフ,205円)。その後、再びプライベートルームの前を通り過ぎて、旧市街の東端にあるツァレヴェッツの丘を目指す。渓谷沿いの急斜面に住宅が建ち並んでいて、その間に教会やら考古学博物館などの大きめの建物が建っている。普通なら建物を建てないような急斜面だが、12世紀ごろにブルガリア帝国の首都として建設された古都なので、地震で崩れるという事もないのだろう。

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生神女誕生大聖堂
Cathedral of Birth of the Theotokos

グルコ通りの突き当りまでゆき、この地区の主要道路ステファン・スタンボロフ通り(улица Стефан Стамболов)が走る岩山の稜線に登る。こちらには、レストランや観光客向けの店などもチラホラと建ち並んでいる。生神女誕生大聖堂(Рождество Богородично)の巨大な建物の前を通り過ぎると、ツァレヴェツ城址(Крепостта Царевец)のある丘が見えてくる。

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ツァレヴェッツ城址
Tsarevets fortress

入場料4レフ(320円)払って城址の丘に登る。丘の頂上には薄茶色のレンガを積み上げて建てられた大主教区教会がある。何人かの観光客が、教会に向かって急な坂道を登っていくのが見える。教会に入ってみると、案外新しい。Wikipediaによれば1970年代に再建されたもので、現在のところ宗教施設としては機能していないとのことだ。

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ツァレヴェッツ城址の瓦礫
Tsarevets fortress, Royal Palace

城址の丘の大部分は1393年にオスマントルコ軍に破壊されて以降、瓦礫のまま放置されているようで、建物の基礎部分だけがくっきりと残っているような状態だ。城址の壁に登ると、ヤントラ川が流れる峡谷を挟んだ対岸の丘にあるトラベジッツア城址(Трапезица)見え、こちら側よりさらに廃墟度が増しているようだ。谷底の村の家々や教会が手に取るように見える。
日本人女性2名が歩いていたので声を掛けてみると、母と娘で個人旅行しているとのことだ。昨日からこの街に泊まっているそうで、昨晩は城址のライトアップが行われていたそうだ。

Taxi
Царевец,ツァレヴェツ城址(15:45頃発) → площад Майка България,ブルガリアの母広場(15:50頃着)
タクシー 運賃 1.8レフ(約147円)
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アッセン王モニュメント
Assevs monument

城址を出て、タクシーに乗り観光案内所のあった新市街中心のブルガリアの母広場へ。運賃は1.8レフ(147円)と格安だ。低層のビルが建ち並ぶ新市街のメインストリート沿いを歩いてみるが、観光の目的地になるようなものはなさそうだ。

今日泊まるプライベートルームの窓から見えた、谷底にある騎馬像モニュメントのようなものを見に行こうと思う。長い坂道を降りてヤントラ川に架かる橋を渡ると、教会のようにも見える美術館がある。その横に、巨大な騎馬像。正式な名前はアッセン王朝モニュメント(Монумент на Асеневци)というらしい。この街が、12世紀頃のブルガリア王国の首都だったという栄光のモニュメントという意味合いだろうか。

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聖キリル・メトディー教会
SS. Cyril and Methodius

坂道を登って再び旧市街へ向かう。旧市街の丘の一番標高の高いあたりに、オスマントルコ時代の街並みが少しだけ残っている。サモヴォドスカタ・チャルシャ地区(Самоводска чаршия)という名前が付けられているが、たしかにトルコ語のようだ。

ブルガリアの母広場近くのカフェで夕食。チキンローストを注文したが、これがとんでもなく塩辛かった。味付けミスなのか、こういう料理なのか...。3.1レフ(約254円)。

Hotel
Private Room at 52 Gurko str.
30レフ(約2460円)

September 26, 2007 (Wednesday)

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南バスターミナル、ソフィア行きのバス
Bus for Sofia, at South bus terminal

洗面所で洗った服を、昨日の夜から窓の外に干しておいたが全く乾いていない。ソフィアに着いたら、ドライヤー買わないといけないな。

8時15分、旧市街のメインストリートにあるホットドック屋に行き朝食(1.2レフ,約98円)。9時少し前、南バスターミナルに向けて出発。だらだら坂を登り、そして下って約20分歩き続けて到着。切符売り場で9時30分発のソフィア行きの切符を購入。ヴァルナ発ソフィア行きのバスは10分ほど遅れてやって来て、私を含め何人かの乗客が乗り込んで出発。

なだらかな丘が続く中を、高速道路らしき道を通って西へ。小さな町に差し掛かると信号機があったりするので、中途半端な高速道路だ。晴れと曇りの領域を交互に通過し、ソフィアに着く頃には完全な曇り空となっていた。

Bus
Велико Търново,ヴェリコ・タルノヴォ(09:40頃発) → София,ソフィア中央バスターミナル(12:50頃着)
Ivkoni Bus 運賃 14レフ(約1148円)

Sofia, София - Bulgaria (ソフィア - ブルガリア)

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12時50分、中央駅前のバスターミナル(Централна автогара)に到着。中央駅の荷物預けに荷物を預ける(2レフ,約164円)。3日前に来た時には市内交通の1日乗車券を購入したが、それほどトラムに乗らなかったので、今日は普通の1回券を購入。

Tram
Централна Гара,中央駅(13:05頃発) → площад Лъвов мост,ライオン橋広場(13:10頃着)
Tram 運賃 0.7レフ(約57円)
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ジェンスキ・パザル、露天市場
Ladies market, market at Stambolov str.

トラムに乗り、ライオン橋(Лъвов мост)で下車。4年前に入った中国料理屋が、綺麗にリニューアルされている。昼食に野菜炒めと炒飯を食べる(3.8レフ,311円)。そこから歩いてすぐの所に、女性市場(Женски пазар)と呼ばれている露天市場がある。携帯用ドライヤーがほしいので見に行ってみる。

500mほどのステファン・スタンボロフ通り(булевард Стефан Стамболов)いっぱいに、所狭しと農産物や畜産物の露天が立ち並んでいる。所々に、トルコ風のケバブ屋が美味しそうな匂いのする煙を立てている。露天市場のすぐ脇の通りに家電屋を見つけたので、ドライヤーを物色。14レフ(1148円)の折りたたみ式の物があったので購入。

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大統領府、衛兵交代式
Presidential Building, guards change

15時、大統領府の衛兵の交代式を見に行く。5人の衛兵が正面玄関のすぐ横にある通用口から出てきて、社会主義国でよくある足を水平近くまで上げる大げさな歩き方をして行進して、正面玄関の警備をしている衛兵と交代。観光地じゃないので誰も見物客は居なかったが、規則として毎日同じ事を繰り返しているのだろう。

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ヴィトシャ通りのトラム
Vitosha str.

市内中心部の南端近くにある文化宮殿(НДК:Национален дворец на културата)へ。大層な名前だが、ごく普通のコンサートホールのようなところだ。ホールの前は巨大なブルガリア広場という公園になっていて、今にも崩れそうな建国1300年記念のモニュメントが建っている。ホールの正面扉が開いていたので中に入ってみる。エントランスホール部分に衣料品の露天が所狭しと並んでいる。コンサートホールの扉も開けっ放しで、中ではイベントの準備作業をしていた。

Tram
площад Баба Неделя,ババ・ネデリャ広場(15:40頃発) → Централни хали,中央市場(15:50頃着)
Tram 運賃 0.7レフ(約57円)

トラムで中央市場前まで戻ってくる。市場裏にあるシナゴーグ(Синагога)などを見てから、市場の地下にあるフードコートで夕食。ハンバーグ、トマトサラダ、パスタで5.6レフ(約459円)。

Tram
Централни хали,中央市場(17:30頃発) → Централна Гара,中央駅(17:40頃着)
Tram 運賃 0.7レフ(約57円)
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ソフィア発オフリド行きのバス、ソフィア中央駅前
bus, from Sofia to Ohrid, at Sofia central station

マケドニア行き国際バスの出発時刻まで1時間ほどあるので、荷物をピックアップしてから中央駅構内の待合室で時間を過ごす。これから行くマケドニアやアルバニアはGPRS(携帯電話のインターネット網)が使えないので、メールチェックやネットでの情報検索をまとめてやっておく。欧州気象台の数値予報地図を見ると、明日以降バルカン半島地方は雲に覆われ雨が続くというように見える。ただし、BBCの天気予報でマケドニアのスコピエの天気予報は晴れとなっているので、何が正しいのかよく分からない。

Bus
София,ソフィア中央駅前(19:05頃発) → Охрид ,オフリド(03:30頃着)
MATPU-96 Bus 運賃 40レフ(約3280円)
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雨が降ってくる。バスは5分ほど遅れて、満員の乗客を乗せて出発。私の周囲の座席は大学生か高校生の遠足のような連中に取り囲まれてしまい、一晩じゅう騒ぎまくっていて眠ることもできない。団体客は最悪だ。

ソフィアを出て暫く高速道路らしき道を走り、すぐに細い片側1車線の田舎道になる。21時過ぎ、キュステンディルのバスターミナルに停車。22時少し前、ブルガリア側のギュエシェヴ(Гюешево)国境検査所に到着する。免税店と思われる売店の前で暫く待ち時間を過ごした後、バスに乗り検査レーンへ。

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ブルガリア - マケドニア 国境、マケドニア側
Bulgaria, Macedonia boarder

乗客全員降ろされて、全ての荷物を持ってステンレス製の取り調べ台の前に一列に並ばされる。目の前には自動小銃をぶら下げた国境警備隊の兵士が、手持ち無沙汰でウロウロしている。税関なのか入国審査官なのかが現れて、ひとりひとりの荷物をチェックしていく。

糞寒い、眠たい真夜中に、こんなことが出国と入国の2回行われ、合計1時間ほど掛かる。

国境の峠を越えてマケドニア側に入る。つづら折りの道を下ってゆくバスの車窓からは、はるか遠くにある村の灯が眼下に見えている。1時30分(マケドニア時間0時30分)スコピエのバスターミナルに到着。トイレに行くと利用料を取るようで、マケドニアのお金は持っていないので、ブルガリアのレフで払う(1レフ,82円)。スコピエから終点のオフリドまでもひたすら山道。とんでもなく交通の便の悪いところに来てしまった感が漂っている。4時30分(マケドニア時間3時30分)、オフリドに到着。

Ohrid, Охрид - Macedonia (オフリド - マケドニア)

バスを降りると、町外れの交差点のような所で、周囲には平屋建ての倉庫なのか工場なのかが疎らに建ち並んでいるような場所だ。バス停の売店のみが灯をつけていて、なおさら侘しさが漂っている。さて、どうやって泊まる所を探すべきかと呆然とあたりを見回していると、自転車に乗ってやってきたおっちゃんが、私に声を掛けてくる。プライベートルームの客引きだ。これを逃すと、泊まる所を探すのに苦労するはずなので、おとなしくそのおっちゃんに引き連れられていくことにする。

自転車の後ろをとぼとぼとついてゆき、10分ほど歩いたところにある一軒の住宅に案内される。1泊12ユーロ(約1932円)とのことで、すでに早朝だが今朝の分も1泊分払えという。なんとか交渉して1泊目は8ユーロにまけてもらって、2泊分の合計20ユーロ(約3220円)を明日の朝支払う約束をする。

Hotel
Private Room, Velice Sipinkoski at 7-ми Ноември 120
488ディナール(約1268円)

September 27, 2007 (Thursday)

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Private Room, Velice Sipinkoski

4時頃に寝て、7時頃起床。寝不足感たっぷりだ。外は土砂降りの雨になっていて、雨が止むのを待って8時ごろ外へ。プライベートルームの主が庭仕事をしていたので、町の中心方向への道順と、ATMの位置を聞いてから出かける。11月7日通り(7-ми Ноември,10月革命の完了日)をバスターミナルと反対方向(町の中心方向)目指して5分ほど歩くと、幹線道路(Булевар Туристичка,観光大通り)と交わる大きな交差点に行き当たる。銀行のATMがあるのでとりあえず2500ディナール(約6500円)出金。

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11月7日通りのモスク
Mosque at 7 Noemvri

幹線道路をすこしスコピエ方向に歩くと、スーパーマーケットがあったので、1.5リットルのミネラル水(23ディナール,約60円)を買い、プライベートルームの近くにあるパン屋でブレク(餃子のような味のするピザ)を1個(40ディナール,約104円)食べる。チーズとミートの2種類あるようで、今回はミートの方を注文した。普通は切り分けて食べる料理のようで、1個丸ごとは相当な量があった。プライベートルームに戻り、まだ庭仕事を続けていた主に宿泊代1220ディナール(3172円)を払う。

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ソフィア聖堂
Sveta Sofija

食事も済んで、宿泊料金も支払ったので、観光に出かけることにする。幹線道路(観光大通り)を横切り旧市街側へ。早朝で誰も歩いていない観光客向けの商店街(Свети Климент Охридски, クリメント聖堂通り)を通り抜ける。商店街はオフリド湖で一旦途切れて、そこから主な観光名所の古い教会や遺跡のある場所へ続くサムイル皇帝通り(Цар Самоил,ブルガリア皇帝)となっている。木造の建物の間を進んでいくと、すぐ後ろからゴミの回収車がぴったりとくっついてくる。住宅の軒先ごとに、スーパーのビニール袋に入れられたゴミがそれぞれ1個ずつ置いてあり、それを回収していくようだ。日本に比べたら、1軒あたりのゴミの量は少ないようだ。考古学博物館前を通り過ぎ、ソフィア聖堂(Црквата Света Софија)へ。空の雲がところどころ薄くなって、太陽が出てくる。とりあえず、岬の先にあるヨヴァン・カネオ聖堂(Црквата Свети Јован Канео)まで一気に歩いて行ってみる。

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カネオ聖堂とオフリド湖
Sveta Jovan Kaneo and Ohrid Lake

坂道がだんだんきつくなり、住宅が途切れて眼下に群青色の湖が広がる。岬の先端の崖の上に、レンガを積み上げた小さなカネオ聖堂が見える。マケドニアの観光パンフレットなどで必ず利用される有名な景色だ。13世紀以前に建てられたと言われている教会の中は、狭くて薄暗い。ボロボロになった聖人画が壁一面に描かれている。入場料は100ディナール(約260円)だが、外から見た景色だけで十分だと思った。

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クレメント・パンテレイモン聖堂
Sveti Klement i Pantelejmon

カネオ聖堂を出て、急な階段を登った丘の上にパンテレイモン修道院(Црквата Свети Климент и Пантелејмон)の発掘現場が広がっている。発掘作業員が通る遺構の中のあぜ道を自由自在に歩けるのは不思議な感覚だ。発掘現場の中央には、2002年に再現建築された聖堂の建物が鎮座している。

発掘現場に日本人団体観光客が来ている。"旅のデザインルーム"というバッジを付けているが、珍しい国にツアーで来ているものだ。少し話を聞いてみると、クロアチアとマケドニアを周遊しているらしい。大手の旅行会社ではマケドニアに行くものは無いということで、秘境系を扱う旅行会社に申し込んだそうだ。

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ギリシア劇場跡
Hellenic Amphitheatre

遺跡を出て、丘の上にへばりつくようにして広がる旧市街の住宅街を歩いて行くと、古代ギリシア劇場がある。これまで見てきたこの町の教会などはせいぜい10世紀から13世紀(東ローマ帝国のマケドニア王朝時代)と言ったところだが、ローマ劇場は紀元前2世紀頃のものという事で、飛び抜けて古い。住宅街と遺跡の敷地境界がはっきりせず、一部分は駐車場として使われていたりと、あまり観光地化されていない様子だ。

ローマ劇場のすぐ北側には、旧市街の"上の門"があり、その周辺にはしっかりとした城壁も残っている。天気もだいぶ良くなり、強い日差しが照りつけている。丘の上まで昇ってきた道を逆にたどって、旧市街中心部まで戻り、ソフィア聖堂を見学する。こちらも入場料100ディナール(約260円)だが、(カネオ聖堂に比べて)大きな教会なのでそれなりに見応えはある。猫や犬がのんびりと休んでいる教会の芝生の庭で暫く休憩。

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オフリド湖と旧市街
Ohrid Lake

昼食は観光商店街(クリメント聖堂通り)にあるファストフードで、ハンバーガーとコーラーを食べる。160ディナール(約416円)と、バッチリと観光地価格だ。一旦、泊まっているプライベートルームに戻ると、入口の所で日本人の男性に出会う。私の泊まってる部屋で旅の情報を交換する。彼は8月23日にドイツを出発して、ここまで旅してきたそうだ。明日はオフリド湖の北を回る経路でアルバニアのティラナを目指すそうだ。私は南を回るので、運が良ければティラナで再会できるだろう。先ほどまで晴れていた天気が急変し、滝のような雨が降ってくる。

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サムイル要塞
Citadel

14時過ぎ、雨がやんだので再び旧市街へ。丘の上の、午前中に訪れた"上の門"の城壁の外側にあるサムイル要塞(Самуилова тврдина)を見に行く。第一次ブルガリア帝国時代の10世紀に建造された砦で、入場料30ディナール(約78円)。城壁の上に登ると立っているのも辛いくらいの強い風が、湖の方から吹いてきている。ここから見るオフリドの町は結構広大で、かなり向こうまで赤茶色の屋根の家々が建ち並んでいる。Wikipediaによれば人口4万人らしいので、この地域でのちょっとした規模の都市なのだろう。

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考古学博物館 (ロベフ邸宅跡)
National Museum (former Robev Residence)

今日の観光の最後に、旧市街の考古学博物館を見学。博物館の建物はロベヴィの家(Робева къща)というそうで、19世紀の商人が建てた邸宅だそうだ。内部は近隣の発掘現場から掘り出してきた皿や人形などが無造作に展示されている。英語どころか、マケドニア語での説明も掲示されていない。

夕食は11月7日通りに見つけた地元民向けのファストフード店で、ハンバーガーを食べる。60ディナール(約156円)と、観光商店街で食べた昼食の半額くらいだ。その後、露天市場(Пазар)の両替商で、使い残したマケドニア・ディナールをアルバニアの通貨レクに両替(300ディナール → 600レク)。

Hotel
Private Room, Velice Sipinkoski at 7-ми Ноември 120
732ディナール(約1903円)