2019年 台湾旅行記 : 高雄

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March 4, 2019 (Monday)

Kaohsiung - Taiwan (高雄 - 台湾)

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八徳路(八徳豆漿の店先からの眺め)

宿泊している金馬大飯店の部屋は、どこからかあまりにもリアルな話し声やくしゃみの音が聞こえてくる。天井付近にある通気口から、廊下を挟んだ向かいの部屋の声が丸聞こえだ。風量調節シャッターのツマミを回して閉めるが、それでも音は漏れてくるね。

6時前に起床。夜中は何度も起きてあまり寝れなかった。静かで申し分ない部屋なのに。

テレビのニュースでは、昨晩、屏東市で行われていたランタン祭りが盛大にフィナーレを迎えたと伝えている。下淡水鉄橋へ往復した時に電車が満員だったのは、ランタン祭りの客が乗ってたからなのかな…。

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八徳豆漿での朝食(生肉包・鍋貼・韮菜盒)

7時、5分ほど歩いた所にある八徳豆漿へ朝食を食べに出かける。生肉包(肉まん)・鍋貼(焼き餃子)3個・韮菜盒(ニラ春巻き)・豆漿で45元(166円)。餃子や春巻きは作り置きなので冷めている。客の行動を観察していると、暖かいのが食べたいときは「蒸し◯◯」を選べばよいようだ。

8時過ぎ、ホテルをチェックアウト。今日の観光は、帰国の飛行機に乗る前に打狗英国領事館跡を観に行くこと。まず、捷運(地下鉄)美麗島站へ。駅構内のコインロッカーに荷物を預ける(20元, 74円)。

Metro
美麗島站(08:32発)→ 塩埕埔站(08:35着)
捷運, ICカード運賃 17元(63円)
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旧高雄市庁舎(現 歴史博物館)

2駅目の塩埕埔站で下車。駅の北出口を出ると、すぐ目の前が旧市庁舎と国際会議場だ。南国風の旧市庁舎は1939年に建てられ、現在は歴史博物館となっている。今日は月曜なので、残念ながら休館日だ。

今回の旅行で、初めての完璧な快晴。日差しがキツすぎて3km先の打狗英国領事館跡まで歩いて行くのはやめておく。スマートフォンのアプリ「Bus tracker Taiwan」で乗り継ぎを検索すると、すぐ近くのバス停にバスが接近してきているようだ。

Bus
大公路(09:01発)→ 中山大学(隧道口)(09:10着)
東南客運 248路, ICカード運賃 9元(33円)

マイクロバスには大学生と思われる客が半数くらい。終点は昨日フェリーに乗船した鼓山輪渡站前だが、その1つ前のバス停で学生が全て下車する。私も学生にくっついて下車し、彼らがどこへ向かうか観察してみる。

彼らは打狗山(寿山の南端)を回り込む道ではなく、打狗山を貫通するトンネルを通って行くようだ。大学構内に直通しているこのトンネルは「西子湾隧道」といい、1928年に開通した高雄要塞の一部だ。当時は壽山洞と呼ばれ、第二次大戦期には防空壕としても使われたらしい。

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打狗山東麓の西子湾隧道入口
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西子湾隧道

長さ260mのトンネルを抜けると、艦砲射撃からトンネル入口を守るためのコンクリート堡塁が目の前に鎮座している。説明板によれば、第二次大戦末期には旗津兵器庫に保管されていた物資をこのトンネルに運び込んで米軍からの攻撃を避けていたらしい。

トンネルの出口は国立中山大学の構内で、この周辺を西子湾地区というらしい。

1980年に開校した大学構内には、レンガ壁の真新しい建物が整然と並んでいる。しかし、この学校の歴史は古いらしく、国共内戦で中華民国が敗退する以前に、広東省にあった同名の大学をルーツとしているらしい。現在、中華人民共和国の中山大学と、台湾の中山大学という、同じ学校をルーツとする全く別の大学となっている。

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国立中山大学
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コンクリート堡塁と西子湾隧道入口

打狗山の西側を歩き、打狗英国領事館跡に向かう。ちょうど岩山で太陽光が遮られ、暑くない良い道だ。打狗山の南端「硝船頭」まで来ると、「十八王公廟はこちら」という標識がある。階段の上を仰ぎ見ると、標高30mほどの打狗山中腹に寺院があるようだ。

つづら折りの階段を登り十八王公廟へ。急峻な岩山の上から見る台湾海峡の眺めはすばらしい。17世紀、遭難した漁船の船員18人がこの地に上陸したところ、海賊の襲来と誤認した当地の県官吏が船員たちを処刑してしまったため、その魂を慰めるために造られた霊廟らしい。そして、思っていた通り十八王公廟の横が打狗英国領事館で、入場口もここにある。

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高雄十八王公廟
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十八王公廟から台湾海峡を見下ろす

入場料99元(366円)。もらったパンフレットによれば、打狗山上にあるのが領事官邸、麓の海沿いにあるのが領事館だそうだ。岩山の上にあり、台湾海峡や高雄港に入る水路を全て見渡せる領事官邸の場所は、そのまま沿岸砲台の陣地になるような場所だ。イギリス様の意向に逆らうと、高雄港を閉鎖するぞと脅されているようなものだ。イギリスは台北から海に出る淡水河の河口にも、同じような要塞的な領事館「紅毛城」を作っている。欧米列強が中国に強制した天津条約南京条約の企みの深さを感じさせる。

どっしりとした赤レンガ造りの領事官邸の内部は、高雄港の歴史的な写真や文書を展示する資料館。日本が清国に押し付けた馬関条約(下関条約)の複製も展示されている。日本も欧米列強とともに台湾の主権を奪った国として糾弾されているのだろう。

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打狗英国領事館 領事官邸
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1876年に設置された台湾関地界碑
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打狗英国領事館 領事館前で交易する人々
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1868年のイギリスと清国が行った会見交渉

岩山の壁に穿たれた階段を降り、海沿いにある領事館の建物へ。こちらは白い壁面の軽やかな印象を受ける建物だ。内部の殆どはカフェや土産物屋になっていて、一部屋だけ1868年のイギリスと清国が行った会見交渉風景のマネキン展示。物販で儲ける方針は、過去も現在も変わらないのだろう。領事館だった建物の正面には、イギリス人と交易を行う中国人の風景をリアルなマネキンで表現した展示がある。

日本統治時代には、イギリスはこの領事館から追い出され、ここは水産試験場の建物になっていたそうだ。こんな立派な建物を漁業の実験場ですか…。

鼓山輪渡站の前を通過し、西子湾站まで歩き捷運(地下鉄)に乗る。

Metro
西子湾站(11:43発)→ 美麗島站(11:49着)
捷運, ICカード運賃 17元(63円)
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自助餐「六合清粥小菜」の店内

夕方になると六合夜市で賑わう六合路も、昼間は車が走る普通の大通りだ。ホテルなどが建っている脇道を西へ向かい、2年前に来たことがある24時間営業の自助餐「六合清粥小菜」に向かう。東坡肉(豚の角煮)、炸豆腐(甘い味の揚豆腐)、番茄炒蛋(トマト入り炒り卵)、煎蛋(オムレツ)、炒青菜とたっぷり食べて110元(407円)。ところで、豚の角煮には「紅焼肉」と「東坡肉」という別の呼び方があるのだが、どう違うのかいまだに分からない。

お昼前の時間帯なので客は少なめ、ゆっくり料理を選び食べることが出来る。

食後、泊まったホテルの近く光南大批撥まで戻り、プラケース入りの原味黒糖(75元, 277円)を買う。これで、交通ICカードの残額が53元。空港までの運賃と、コンビニでパンを買う程度で使い切ることができるはずだ。

美麗島站のコインロッカーに預けていた荷物を回収し、旅行前の計画通りの時間に地下鉄に乗って空港へ。

Metro
美麗島站(12:14発)→ 高雄国際機場站(12:28着)
捷運, ICカード運賃 26元(96円)
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鳳梨酥(パイナップルケーキ)と原味黒糖

ピーチ航空のチェックインカウンターは長い行列ができている。関空のように自動チェックイン機を置いて欲しい。チェックイン後、到着ロビーの1階に降りて、ファミマで紅豆麺包(アンパン)を購入(25元, 92円)。これで交通ICカード一卡通の残額は2元となり、うまい具合に使い切れた。

空港内には新東陽の直営店があるが、鳳梨酥(パイナップルケーキ)を買うならファミマのほうが半額以下なので、ファミマで一箱購入(72元, 266円)。

これから乗る予定の飛行機は1時間弱遅れてやってきた。折り返し出発の時刻に着陸していたのでは、どうしようもないね。その結果、出発も50分遅れ。

Air
高雄機場(15:15発)→ 関西空港 第2ターミナル(18:45着)
ピーチ航空 MMO 36 諸税込み往復運賃 20,370円
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関西空港に到着したピーチ航空MMO 36便

今回の座席は機内後方。前後にわざわざ別れて座っている台湾人の男子大学生(?)に挟まれた形だ。旅行が嬉しくてはしゃぐのはわかるが、間に挟まれた座席の上を、商品受け渡しとかするのはルール違反だろう。台湾人の文明レベルは大陸ほどひどくはないが、まだ先進国レベルではないのかな。

関空に着陸後、「検疫のチェックが終わるまで降機できません」と放送が入り15分ほど駐機場で放置プレイされる。飛行機を出ることができたのは18時55分。

Bus
関西空港第2ターミナル(19:07発)→ 関西空港第1ターミナル(19:15着)
南海バス, 運賃 無料
Train
関西空港駅(19:22発)→ 難波駅(20:07着)
南海本線, 回数券運賃 920円(金券ショップ860円)
Metro
なんば駅(20:14発)→ 阿波座駅(20:20着)
大阪メトロ 千日前線, 運賃 180円

今回の旅行経費は… 安くもなく、高くもなく。

台湾元円換算
航空券, 一部ふるさと納税払い20,370 - 15,000 = 5,370円
大阪梅田金券ショップ 両替1,500元5,895円
桃園空港ATM キャッシング3,000元11,056円
台北 城美大飯店2泊 カード払い7,840円
台湾高鉄 台北-嘉義860元3,118円
残り− 300元- 740円
旅行費用の合計32,539円