1998年 臺灣旅遊日記 Traveling in Taiwan : 太魯閣峡谷

December 8, 1998 (Tuesday)

Air
関西空港(18:50発)→ 台北、中正空港(21:10着)
NW69 マイレージ無料航空券

関西空港を出発したノースウエスト航空69便は、21時10分に台北の中正空港に到着。出発が30分遅れたため、到着も30分ほど遅れている。空港内の両替所で10,000円を両替(2700円)。空港ターミナルより台北站行きのバスに乗る。

Bus
中正空港(21:45発)→ 台北站(22:30着)
台汽客運バス 110元(407円)

Taipei - Taiwan (台北 - 台湾)

台北站前で下車。外は曇っている。道端には選挙ポスターが貼られている巨大な看板が立っている。日本のように候補者の名前を描くのではなく、候補者に付けられた番号を書いて投票するのだろう。候補者の顔の横に大きな番号が「① ② …」のように印刷されている。

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Happy Family 1のラウンジ

さて、この時間からの宿探しは難しそうだ。地球の歩き方を見ると駅のすぐ近所にあるHappy Family 1というゲストハウスが最も近いようだ。事前に情報収集したインターネット上の情報では、安全性に問題ありとのことだが、この時間から他を探すのもめんどくさいので、その宿に行ってみることにする。台北站から東へ5分ほど歩いた小さなぼろいビルの4階に、Happy Family 1はあった。扉を入るといきなり居間というか宿泊客の共同スペースだ。受付とか管理人がいるわけでもなさそうで、居間にたむろしていた西欧人に聞くと、“空いているベッドに勝手に寝ていたら翌朝集金にくるだろう”という事だ。ドミトリーを見回して、空いているベッドに荷物を置いてくつろいでいると、23時30分頃に日本人アルバイトが集金に来た。1泊240元(890円)。

後日、大亜ユースホステルで同室となった日本人に聞いた所では、その人は私の泊まった翌日にHappy Family 1に泊まったそうで、その前日(私が泊まっていた時)にニュージーランド人がカメラを盗まれたそうだ。やっぱり…というくらい怪しい宿だ。

Hotel
Happy Family 1
240元(890円)/1泊 (ドミトリー)

December 9, 1998 (Wednesday)

Train
台北(8:40発)→ 花蓮(11:30着)
自強號 440元(1630円)

Hualien - Taiwan (花蓮 - 台湾)

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台北車站
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台北車站 コンコースと切符売場
7時40分、ゲストハウスをチェックアウト。と言っても、受付があるわけでないので勝手に出ていくだけだ。台北車站8時40分発の自強號に乗る。台湾島の東海岸沿いに敷かれた非電化単線の軌道を南へ。この季節は雨季なのか、横切る川がどこも泥の濁流だ。11時29分、花蓮站に到着。駅は街の外れにあるのだろうか、駅前は閑散としていてバスターミナルを兼用している巨大なロータリーと、5階建てくらいのビルが幾つかあるだけだ。
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花蓮車站と中央山脈の山々

太魯閣峡谷へ行くバスを運行している花蓮客運公司の切符売り場があるので行ってみる。窓口の横には太魯閣・天祥方面の時刻表が掲示されているが、分かりづらい。10時台のバスの次が16時台となっているが、(天祥の少し奥にある)洛韶行きのバスが13時30分にある。そもそも、観光客に分かりやすく説明しようという意思が全く感じられない時刻表だ。この分かりづらい時刻表のおかげかどうか知らないが、がらの悪いタクシーの運転手が次から次へと誘いをかけてくる。次のバスは16時30分まで無いと嘘をついたり、バスでは景色が美しくないと力説してくる。 がらの悪いおっさんの次は、日本語を話すおばさんの運転手もやってくる。きっとぼったくりに違いないので、引っかからないようにしたい。

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花蓮駅前はレンタルスクーター屋が沢山ある

とりあえず、バスの時刻は13時30分という事がわかったので、市内中心部の方を観に行ってみる。駅前通りを南東へ。スクーターを売る店や修理する店が並んでいる。しばらく行くと国連五路という大通りと交差する。通りかかった赤ちゃんを抱いた女性に、このあたりに銀行のATMが無いか聞いて、ATMで2000元(7400円)出金する。南のほうが街の中心方向のようだが、しばらく歩いても特に何か観光名所があるような雰囲気でもない。駅へ戻り、駅前の露天で米粉麺(25元, 92円)を食べながらバスを待つ。

Bus
花蓮站(13:30発)→ 天祥(14:55着)
花蓮客運バス 90元(333円)

Tiansiang - Taiwan (天祥 - 台湾)

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太魯閣峡谷と東西橫貫公路

13時30分、花蓮車站を出たバスは花蓮市中心街のバス停を経由してから、ヤシ畑の点在する道を北上する。50分ほどで土産物屋が並んだ太魯閣渓谷入口の赤い門“太魯閣牌樓”を通過する。観光バスならここに停車して土産物屋に強制的に入らされるのかもしれない。

台湾中央山脈を横断する東西橫貫公路は、立霧渓(太魯閣渓谷)に沿って渓谷深く分け入って行く。

奥にゆくほど大理石の岸壁は高く・狭くなり、渓谷はより深くなっていく。道路を造る余裕がない所は、岩盤をくり抜いてトンネルになっていたりするが、狭い所ではバス1台がやっと通れるくらいの幅しかない。この道路は日本が台湾を統治していた20世紀初めに造られたものだが、当時の技術ではこの幅の道路を開通させるのがやっとだったのだろう。地震や雨で崩れた道路の修復工事が何箇所かで行われており、そのたびに片側通行となり渋滞が起こる。工事現場を通り過ぎる時や、対向車とすれ違う時は今にも落ちそうなくらい道路の端に寄るのでスリル満点だ。

ガイドブックには、この区間の見所として燕子口 〜 九曲洞 〜 慈母橋の区間だと書かれていたりするが、どこがその地名なのかバスの中からではさっぱりわからない。まあ、全ての区間の渓谷が行きを飲むほどスリルあるのは間違いないのだが…。

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祥徳寺から見下ろした天祥の村

14時55分、太魯閣牌樓を通り過ぎてから最初の集落がある天祥に到着。バス停は文天祥公園に登る階段の麓にある駐車場にある。渓谷の幅が少し広くなり、平らな地面が若干あるところにお寺や旅館、土産物屋が何軒か建ち並んでいるだけの小さな村だ。今日はここで1泊するので、泊まるところを探すことにする。バス停がある駐車場を挟むようにして旅館とホテルがあるが、値段が高そうなので青年活動中心(ユースホステル)に宿泊することにする。バス停から洛韶方面に緩い坂道を10分ほど歩くと青年活動中心の白いコンクリート造りの建物がある。受付で聞いてみると、今日は高校生の団体が泊まっているので満室とのこと。個室なら1700元(6290円)とのことだが、高すぎる…。受付の人は、“それなら隣の天主堂(教会)へ行ってみてはどうか”と薦めてくる。

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天祥天主堂 珈琲館(シングルルーム)

青年活動中心とバス停の間にある天主堂に行ってみる。境内にはほとんど人の気配が感じられない。教会の人なのか近所の人なのか判別不明な兄ちゃんがいたので、“泊まりたい”と訪ねてみる。しばらくすると建物の中からおばさんが出てきて部屋へ案内してくれた。個人客用の個室は入り口からだいぶ遠い建物で、「珈琲屋」と名付けられた木造のさみしい建物だ。1泊250元(925円)。

夕食は、バス停のある駐車場まで降りていって、全く客が来ていない自助餐(セルフサービス食堂)で食べる。値段も台北の3倍くらいで、焼き飯・鶏肉炒め物・スープで175元(647円)だ。アメリカから来たという夫婦も食べに来ていて、バス停の反対側にある高級そうなホテルに泊まっていると言っていた。

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バスターミナルから祥徳寺の天峰塔

バス停の南の山肌に見える祥徳寺に登ってみる。吊り橋の普渡橋を渡って長い階段を登ると、天峰塔という7重の塔がある。バス停から見えていたのはこの塔だ。1968年に建てられたものだそうだ。大雄寶殿(本堂)には綺麗に彩色された菩薩像や龍の浮き彫りが飾られている。屋外には黄金の巨大な地蔵菩薩が立っている。寺の敷地はかなり高いところにあり、渓谷にへばり付くように造られている天祥の村がよく見える。かつて台湾総督 佐久間左馬太を祀った佐久間神社があった高台もよく見え、今は文天祥公園となって南宋末期の政治家文天祥の立像が建てられている祠がよく見える。

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普渡橋

18時すぎには辺りは真っ暗になり、天主堂の離れ小島の珈琲屋は暗闇に取り残されたようになる。天主堂にはコンクリート造りの建物のダブル・ルームもあり、そちらは何人かが宿泊しているようだ。トイレやシャワーは別棟にあり、そこまでの真っ暗な道を降りてゆくのもかなりスリリングだ。

20時頃になると、満天の星空が谷間の上に見える。天頂付近のペルセウス座や牡牛座あたりの冬の天の川もうっすらとだが見ることが出来る。さすが、周囲に人工の光がほとんど無い台湾中央山脈のどまんなかだけはある。

Hotel
天主堂
250元(925円)/1泊 (シングルルーム)

December 10, 1998 (Thursday)

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天祥を出発する花蓮客運公司のバス

時刻表では9時30分発となっているバスは、45分遅れで天祥に到着した。このバス停から乗車したのは、私と、台湾人の母子の計3名だ。昨日通ってきた東西橫貫公路を花蓮に向けて下ってゆく。太魯閣渓谷入口の太魯閣牌樓の少し手前、小さな滝と祠がある長春祠前を全速力で通過する。渓谷の道路を建設するときに犠牲となった人を追悼する施設だそうだ。観光バスなら、ここも停車して下車するのかもしれない。11時40分、花蓮站前に到着。

Bus
天祥(10:15発)→ 花蓮站(11:40着)
花蓮客運バス 90元(333円)
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花蓮車站に入線する台北行き自強號

切符購入後、駅の待合室へ。掲示板に「憲兵隊」や「国民学校」が発行した文書が貼り出されている。戦前の日治時代の用語が今でもまだ残っているのは、わざわざその名前を変えるインセンティブがなかったのだろう。コンコースの弁当屋で駅弁(排骨飯 55元, 203円)を買い、13時15分発の自強號に乗る。それほど混雑していない車内、駅で購入した駅弁を開ける。豚の角煮のような巨大な肉と、醤油味が付いたゆで卵、それにご飯だ。これで200円とは激安だ。

Train
花蓮(13:15発)→ 台北(15:55着)
自強號 445元(1646円)

Taipei - Taiwan (台北 - 台湾)

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大亜青年活動中心の部屋

台北站に到着し、駅前の27階建て高層ビルの大亞商場(新光三越ビルの東隣)の12階にある大亞青年活動中心に向かう。駅前の商業ビルの中にユースホステルという抜群のロケーション。ただし、受付が平日10:00~12:00, 14:00~20:00と土曜日10:00~12:00しか開いていないという、なんとも微妙なやる気のなさ。日曜日ならチェックインできないのか…。1泊350元(1295円)と安価で、部屋の扉はキッチリと鍵がかかるし、部屋の中にはシャワールームや洗面所もある。初日に泊まったHappy Family 1とは雲泥の差だ。

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南陽街(大亞商場の南側の地区)

私が泊まった部屋には、オーストラリア人とマレーシア人、それにアメリカから日本に帰る途中だという日本人(初日の1泊)、日本人大学生2名(最終日の1泊)が泊まっていた。

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信陽街の自助餐での夕食

大亞商場の南側一帯は雑居ビルが立ち並び、安食堂やら雑貨屋、本屋、予備校など入り乱れている。とりあえず信陽街の自助餐で夕食(59元, 218円)。

Hotel
大亞青年活動中心
250元(925円)/1泊 (ドミトリー)