ハンガリー、フランス 旅日記 : ブダペスト、エゲル、ヴァーツ

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September 28, 2010 (Tuesday)

Pécs - Hungary (ペーチ - ハンガリー)

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気象衛星:ハンガリーが雨と晴れの境界か...

朝起きて、窓の外を見ると、すごい霧が出ている。泊まっているホテルは、ヒーターが入っていなかったが、寝てるときにそれほど寒くなかったということは、外気温はそれほど下がっていないのだろう。天気予報では最低気温は10℃位といっていた。

8時、朝食を食べてからチェックアウト。1泊7250フォリント(約2980円)。8時25分、1時間に2本しか走っていない40系統バスに乗り、駅へ(2本しかない割りに、定刻より3分も早くバス停にやって来た...)。

Train
ペーチ駅(9:23発) → ブダペスト 東駅(12:28着)
IC817 運賃 4250フォリント(1740円)
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ペーチ駅で出発を待つブダペスト行きインターシティ
Intercity train for Budapest, at Pécs station

ブダペストまでのインターシティの切符を買う。4250フォリント(1700円)。2時間に1本しか走っていないインターシティだが、全てがボスニア方面への国際列車というわけではないようだ。今回乗った9時23分発の列車は、ペーチが始発だ。昨日まではぜんぜん気づかなかったが、どうも座席指定のようだ。インターシティの切符には車両番号と座席番号が入っているが、ハンガリー語だけで絵文字も書かれてないので、外国人には分かりづらいものだ。

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車窓から見る平原は至るところ水没している
Flooding is seen in many places

ブダペストへ向かう車窓、畑や放牧地のかなりの場所が水没している。テレビのニュースでも、道路が水没して車が走れないというようなことをやっていた。豪雨というほど降ってはいないと思っていたが、この国では昨日までの雨が"豪雨"なんだろう。その雨のせいかどうかは知らないが、前回に続いて15分程度遅れてブダペスト東駅に到着。

(2010年初夏の豪雨で、ブダペストとペーチを結ぶ路線が破壊されて運休になっていたので、今回は運がよかったというべきなのだろうか...)

Budapest - Hungary (ブダペスト - ハンガリー)

曇っている(雨は降っていない)。ブダペスト東駅から地下鉄駅へ行こうとしたが、工事中で地下道が閉鎖されている。工事多いねぇ...。ブダペストの工事は、地下鉄4号線の新設工事らしいけどね(2年後に完成予定らしい)。いったん駅舎の外へ出て、地下鉄駅へ。72時間切符を買う(3850フォリント)。地下鉄駅には改札口は無いけど、全ての出入り口に鉄道会社の社員が立って、切符のチェックをしている。いまさら、人海戦術で改札するよりも、IC カード(ヨーロッパで普及しているのはオランダのフィリップスが作っているMIFARE方式)を導入したらいいのに。

Metro
東駅 → デアーク・フェレンク広場駅
地下鉄 M2 運賃 3850フォリント(1580円)/市内交通 72時間券

今日泊まるところは予約しているのだが、チェックインが14時からと決まっているので、それまでに昼食でも食べようと市街地中心のデアーク広場へ地下鉄で向かう。マクドナルドのセットメニューの半額で食べられる、中華料理の店へ。焼き飯(最近は白いご飯じゃなくて焼き飯になっている店が多い)の上に野菜炒めのような八宝菜のようなおかずをかけてくれるタイプのもので680フォリント(280円)。

Tram
ルーズベルト広場 → フェーヴァム広場 → ベルタラン・ラヨシ通り
トラム 2系統、47系統
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ブダペスト工科経済大学 中央棟付近
Budapest University of Technology and Economics

トラムを乗り継いで、ブダペスト工科経済大学へ。今日泊まるところは、大学構内の宿泊所。10年以上前に、このあたりに泊まった時に大学の位置は確認済みなので、すんなりと発見できた。そういえば、宿泊所の隣にちょっと高級な学食(BME Stoczek étterem, セットメニューが670と790フォリント)があったので、ここで昼食にしても良かったわけだ。

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宿泊所(2人部屋)は2階建てになっている
BME Professzor vendégházában

指定された住所のところは、学生寮(Diák Kollégium棟)。入り口で聞いてみると、学外者の宿泊所は入り口が別らしい。別の入り口から入り、学生とは別のエレベーターを使って部屋へ。0階~6階が学生寮。7~8階が宿泊所のようだ。宿泊所の部屋は全て2階建てになっていて、えらく広いつくりになっている。これで、1泊35ユーロの安さ、さすが東欧の国というところだろうか。(パンフレットを見ると、シングルルームは2階建てじゃないらしい)

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宿泊所の窓から大学構内を眺める(工学部)
BME campus, from Professzor vendégházában

10分ほど西へ行ったところ(トラム4系統の終点 フェヘールヴァーリ停留所前)にあるショッピングモールAlleeへ。10年ほど前に来たときには、こんな豪華な施設は無かった。どんどん便利になってますね。モールの中のintersparで食品などを買い込む。

Tram
ペトゥーフィ橋 ←→ ブラハルイザ広場駅 ←→ 東駅
トラム 4系統、地下鉄 M2
Tram
セント・ゲッレールト → クラーク・アダム広場 → ディース広場(王宮の丘)
トラム 19系統、バス 16系統
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日没直後のブダの王宮
Budavári Palota (Buda Castle)

トラムと地下鉄を乗り継いで、再びブダペスト東駅へ。明日、ハンガリー東部の観光地、エゲルへ行くための切符を買う。往復で5400フォリント(2210円)。窓口には何人か並んでいたので、電車に乗る寸前ではしくじる可能性があったから...。

宿泊所の近くに戻り、中華料理屋にまた入り夕食。繁華街のデアーク広場よりも安く、580フォリント(240円)でご飯大盛状態。学生街だから安いのか、郊外だから安いのかは知らないけど、安いのに越したことは無い。後から入ってきて隣で食ってた爺さんが、注文したものと違うだの(指さして注文してただろ!)、取り替えろだの、温まってないだの文句が多かったのが印象に残った。

夜、鎖橋のところまでトラムで行き、ミニバスで王宮の丘に登る。夜になって晴れてきたので、夜景の撮影も日没のちょうどいいタイミングでできた。

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王宮の丘から見た鎖橋と聖イシュトヴァーン大聖堂
Széchenyi lánchíd and Szent István-bazilika

ペスト方向(東の方向)には雲がまだ残っているので、暮れてゆく紫色の夜空を背景に王宮を撮影。王宮の中庭ではテレビか何かの収録をやっていて、入ることは出来ないが、そこは撮影ポイントじゃないから大丈夫だ。

真っ暗になってから、鎖橋の方向の撮影。ポスター等になっている有名な構図は、国会議事堂を背景に鎖橋を写すものと、鎖橋と聖イシュトヴァーン大聖堂のセットのものがあるようだが、Wikipediaを見ると、これら全てを1枚に収めることができる「ゲッレールトの丘」から撮影したものが掲載されている。ブダペストには、もう4回くらい来ているが、ゲッレールトの丘は未だ登ったことがない。

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自由橋(1896年建造の鉄橋)を渡るトラム
Tram runs through Szabadság híd

ブダペスト工科経済大学の近くの自由橋(緑色の鉄橋)まで戻ってくる。ここは、トラムがひっきりなしに走っていて、古い橋なのによく耐えているなといつも思う。オーストリア=ハンガリー二重帝国時代に建設され、時の国王にちなみフランツ・ヨーゼフ橋となったが、戦後ハンガリーが独立すると"自由橋"と改名されちゃった橋。同じくハプスブルク家のエルジェベート王妃がハンガリー国民から慕われていて、"エルジェベート橋"は改名されなかったんだから、その扱いの違いは歴然としてる。

 

Hotel
ブダペスト : ブダペスト工科経済大学 Professzor vendégházában 7階 8号室
ツインベッド・2階建て部屋、朝食付き。9730フォリント(3989円)/1泊

 

September 29, 2010 (Wednesday)

朝起きると晴れている、ハンガリーに来て初めて日の出を見た。7時30分、宿泊所の食堂で朝食。9時33分にブダペスト東駅から乗る列車の時間に間に合うように、のんびりと宿泊所を出て、まだ学生がほとんど登校してきていない大学構内を横切り、ペトゥーフィ橋の袂からトラム6系統に乗って市内中心部へ。

Tram
ペトゥーフィ橋 → ブラハルイザ広場駅 → 東駅
トラム 6系統、地下鉄 M2
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工芸美術館
Iparművészeti Múzeum (Applied Arts Museum)

途中、緑色のモザイクタイルで表面が覆われている奇抜なデザインの教会風の建物があったので降りて見てみる。市内地図によれば、工芸美術館とのこと。本『旅名人 ハンガリー』によれば、この緑色の屋根などは、ペーチのジョルナイ工房で焼かれた陶器で、ハンガリーの"アールヌーボー"様式だということだ。ジョルナイといえば、一昨日にペーチの市庁舎横にあった噴水が、このジョルナイの陶器で作られていて、不思議な玉虫色の光を放っていたことを思い出した。

途中で、トラムから地下鉄に乗り換えてブダペスト東駅へ。9時33分発の列車は東駅を出て、ハンガリー東部を巡って、再びブダペストの西駅へ戻ってくるという妙なコースの列車だ。駅の行き先表示板には、"ブダペスト西駅行き"と表示されている。

Train
ブダペスト東駅(9:33) → フューズサボニー駅 → エゲル駅(11:25)
IC564, D5502 運賃 2700フォリント(1100円)
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どこまでも平原が続く列車の車窓

今回の列車(インターシティ)は9時33分ちょうどに出発。ひたすら平原が続く中を、(インターシティが停まるような町が無いために)1駅も停まらずに1時間30分でフューズサボニー駅に到着。ここでエゲル行きのローカル列車に乗り換える。

Eger - Hungary (エゲル - ハンガリー)

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エゲル駅に到着
Arrive at Eger station

11時25分、エゲル駅到着。駅の切符売り場に貼り出されている町の観光地図には、駅が載っていない。手書きで、こっちが駅のような落書きのようなものが書かれている。ま、とにかく、駅の正面を出て真っ直ぐ歩いていくと、大きなロータリーがある。自動車用の標識に、"CENTER →"とあるので、そちらへ行くと、10分ほどでオレンジ色の大聖堂が見えてくる。

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エゲル大聖堂
Főszékesegyház (Cathedral)

地球の歩き方の地図では、この大聖堂の位置が最大掲載範囲になっている。このガイドブックはツアー客向けだろうから、駅を掲載しなくても誰も困らないのだろう。(個人旅行客は、GoogleMapにGPSで現在地表示させるような端末を持って行けということになるんだろうか...)
大聖堂は有料のオルガンコンサートがあるらしく、中へ入るのは後ほどにする。

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エゲル旧市街の繁華街 セーチェニ・イシュトバーン通り
old town, Széchenyi István utca

旧市街中心部へ。平日だけど観光客(?)が歩いている繁華街があり、そこを抜けると野菜売りが目立つ中央市場がある。ハンガリーといえば、調味料のパプリカを思い出すが、あれは観光のお題目なのだろうか...。ほとんど売っているのを見かけない。アラブ世界では、露天市場にはパプリカの乾燥させたものを軒先につるして売っているのをよく見かけるのだが、アラブがパプリカで有名とは聞いたことないし。この辺りは、ハンガリーの商売のうまさ(観光のお題目つくりのうまさ)なのかもしれない。

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ドボー・イシュトバーン像
Dobó István statue

旧市街中心の、ドボー・イシュトバーン広場までやってくる。広場の名前になっているドボー・イシュトバーンの銅像が城を背景に立っている。振り上げている刀は、どことなくオリエント風の弧を描いた剣。

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城砦から見下ろした旧市街 ドボー・イシュトバーン広場
Dobó István tér

Wikipedia日本語版の記事『エゲル』では、"赤ワインの生産で有名"としか書かれていない。ハンガリーの歴史で重要なことを全てすっ飛ばして食い物のことしか書いていない欠陥記事になっているが、英語版にはちゃんと書いてあるので、英語版を読む。『エゲル城、温泉、ミナレットに代表されるオスマン建築と赤ワインで有名な町。オスマン・トルコがハンガリーを占拠したときに、ハンガリー側の最前線となって、ここに篭城したドボー・イシュトバーンが有名... 云々』となっている。ハンガリーの中では、相当有名な史実らしいが、日本人の私はぜんぜんこういう歴史を知らないもので...。

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エゲル城砦のヒポリット門
Hyppolit Gate of Eger Castle

なにはともあれ、歴史舞台の中心となった城へ。旧市街中心の広場から、観光客向けの店が並んでいるイシュトバーン通りのゆるい坂を上っていくと、城門がある。入場料 1800フォリント。入場券売り場の横に"ガイド"のオッサンが居て、盛んに営業活動してくるのがうざい。1800フォリントも払ってんだから、観光客に許可も得ずに話しかけてくる輩くらい排除してくれよ。

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エゲル城砦のドボー砦
Dobó Bastion of Eger Castle

1 重の城壁に囲まれている城は、これでよくぞオスマン帝国に対抗できたものだと感心する。以前、ギリシアのロドス島の旧市街の壁を見たことがあるが、あちらは2重の鉄壁の城壁だったが、それでも2回目の総攻撃で敗退して、騎士団はマルタ島へ逃げたくらいだ。ハンガリー辺りまで来ていたオスマン軍は弱かったのか、もしくはドボー・イシュトバーンが相当な運の持ち主だったのかのどちらかなのだろう。

このあたりの歴史的遺物を展示した展示館が場内にあって、見学できる。

天気予報では「曇り時々晴れ、時々雨」みたいななんでもありの天気予報になっているのだが、案の定、雨がぽつぽつと降ってくる。ミナレットを見てから、旧市街の中心のマクドナルドで昼食。

Train
エゲル駅(14:33) → フューズサボニー駅 → ブダペスト東駅(16:57)
D5515, IC652 運賃 2700フォリント(1100円)

20分遅れで到着するインターシティ

14時過ぎ、駅に戻る。この時になって、雲が切れて青空になってくる。運が悪いとはこのこと...。14時33分、ブダペスト行きローカル列車に乗車。4駅目のフューズサボニー駅で下車し、インターシティに乗り換え。案の定、インターシティは20分も遅れてやってくる。


どこまでも一直線の線路。大平原の国...

エゲルから乗ったローカル列車もブダペストへ行くのだが、結局、このローカル列車とインターシティはほぼ同時にブダペスト駅に到着することになる。インターシティの値打ちないなぁ...。

Budapest - Hungary (ブダペスト - ハンガリー)

Tram
東駅 → ブラハルイザ広場駅 → カリンティ・フリジェシ通り
地下鉄 M2、トラム 6系統

東駅よりバスとトラムを乗り継いで、大学近くまで戻る。この辺りは、安い食堂やら、学生向けの店がたくさんあって生活コストが安くできている。で、またもや中華料理屋に入って、中国語で注文してみると、食べきれないほどの量が出てくる。(焼き飯だけしかないと思っていたら、中国語でパイファン(白飯)と注文するとご飯が出てくるという謎なシステム...)

旅行を始めて1週間程度になるため、ズボンの状態がヤバくなってきた。宿泊所の近くにあるコインランドリーに行き、洗濯(800フォリント)と乾燥(300フォリント12分)。ズボンとか、手で洗うより遥かに楽。

部屋に戻り、たまっている動画をYouTubeにアップロードしてみる。大学のインターネット接続速度は結構速いみたい。夜だから、利用者が少ないからかなぁ。

Hotel
ブダペスト : ブダペスト工科経済大学 Professzor vendégházában 7階 8号室
ツインベッド・2階建て部屋、朝食付き。9730フォリント(3989円)/1泊

 

September 30, 2010 (Thursday)

Budapest - Hungary (ブダペスト - ハンガリー)

朝起きて外を見ると、快晴。昨日のように、曇ってこなければよいのだが...。大学の宿泊所での朝食7時30分より。8時、大学のキャンパスを横切ったところより、トラム6系統に乗って西駅(ニュガティ駅)へ。通勤通学の時間帯なので、トラムの車内も道路の自動車もさすがに混雑しているが、トラムの敷地に自動車が入ってこないので、トラムは時間通りに走っているようだ。

Tram
ペトゥーフィ橋 → 西駅
トラム 6系統

ブダペスト東駅前のトラム
Tram at Nyugati pályaudvar

西駅、以前来た事あるような...。ブラチスラバからの列車が、確かこの駅に着いたときに来た事があったような気がする。切符売り場へ。ヴァーツまでの往復切符(1280フォリント)を買って、少し時間があったので国会議事堂のほうへ。

以前、この辺りの貸し部屋に泊まった事があるので、地理感は大体つかめている。国会議事堂の前にはたくさんの観光客が行列を作っている。見学ツアーの行列だろうか。

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国会議事堂
Országház (Parliament)

西駅に戻る。名前が"西駅"なのに、ブダペストの北の方の地区にあるし、列車の行き先もスロバキアのブラチスラバ方面なので北方向じゃないのかなぁ。西へ行く列車は、南駅(いまは迂回線を通って全て東駅に集約されているが)に到着しているので、どういう基準で、"西"駅としたのか不思議だ。 9時7分の、快速列車に乗る。 ヴァーツ方面へは1時間に3本程度の列車があるが、そのうち1本が快速で所要時間が20分。他の列車は40分。

スロバキアとの国境までの半分の距離のところがバーツの町になっていて、快速列車はノンストップでそこまで走る。途中、大きな鉄道車両の工場があり、中古の"イタリア鉄道の客車"が大量に置かれていた。最新の近郊列車はドイツのシーメンスから購入し、長距離列車用の車両はイタリア鉄道の中古を化粧直しして使うのだろうか。まあ、ヨーロッパの客車は頑丈にできているから、化粧直しすれば古くても使えるのだろう。そういえば、ギリシアとか、ルーマニアとか、モロッコとか、辺境地に行くにしたがって中古の度合いがひどくなっているのは、中古でも新しそうなのは値段が高いのだろうかね。

Train
ブダペスト西駅(9:07) → ヴァーツ駅(9:35)
R2122 運賃 640フォリント(260円)

Vác - Hungary (ヴァーツ - ハンガリー)

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露天市場と白人教会
Market and Fehérek Temploma (Church of the Whites)

ブダペスト西駅から30分弱でヴァーツ駅に到着(ブダペストから34km北にあるらしい)。まだ晴れている(快晴)。駅を出てドナウ川の方向へ10分ほど歩くと、露天市場がある。野菜屋が多くて、肉屋が少ない。ハンガリー人の料理は、野菜の割合が多いのだろう。(肉屋が半分以上という国もあった) チーズやヨーグルトを売る店が目立たないということは、乳製品はそんなに採らないのかな。

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ピアリスト教会と三位一体像
Piarista Templom & Trinity Column

三位一体のモニュメントの横を通り過ぎて18世紀に建てられた大聖堂へ。

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大聖堂 身廊
Székesegyház (Cathedral)

大聖堂を取り囲んでいる公園の周回道路を、女子高校生が体育の授業か何かで走らされている。大聖堂の中は町の規模に比べてやけに広く、豪華なフレスコ画や油絵で飾られている。Wikipedia英語版によれば、大聖堂はローマのサンピエトロ大聖堂(カトリック総本山)に模してデザインされているそうだが、ぜんぜん似てないよ...。

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3月15日広場に面した色とりどりの建物
Colorful building at Március 15. tér

再び旧市街の中心へ。教会をはさんで、露天市場と中央広場がある。中央広場の周囲はバロックの1棟ごとに色を変えているカラフルな建物に囲まれている。ざっと見たところ、観光客は皆無。中央広場の真ん中には、かつての境界の跡が遺跡として保存されている。

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凱旋門
Diadalív (Triumphal Arch)

さらに北へ向かうと、(本物の)刑務所があって、その横にマリア・テレジアのために建てられた小さな凱旋門がある。ハンガリーで凱旋門を見かけたことはないので、珍しい部類に入るんじゃないだろうか。(そもそも、この国が、外国との戦争に勝って凱旋したということがないと思われる)

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町の西を流れるドナウ川
Danube river, west of town

刑務所の横の道をドナウ川のほうへ。(刑務所の)監視塔があり、その横に旅客線乗り場がある。事務所の窓はシャッターが下りたままで、本当に運行されているかどうか分からないが、看板には1日1便ずつがブダペストとブラチスラバ方向へ行くらしい。何のためにそんな遠くへ船で? 電車の方が速いでしょう...。

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ドナウ川の渡船
Ferry (Vác - Tahitótfalu), cross Danube

ちょっと下流に対岸へわたる客船が停まっている。こちらは、30分に1本あると看板に時刻表が掲示されている。対岸は、森があるだけで何もないようだけど、渡し舟に需要あるのかなぁ。ちょうど出発する渡し舟には、白い自動車が1台載っていただけだった。11時30分の列車でブダペストに戻る。

Train
ヴァーツ駅(11:30) → ブダペスト西駅(11:55)
R2122 運賃 640フォリント(260円)
Tram
西駅 → ペトゥーフィ橋
トラム 6系統

Budapest - Hungary (ブダペスト - ハンガリー)

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ブダペスト工科経済大学 食堂
BME Stoczek étterem (University Cafeteria)

工業大学の食堂へ。学生用の"安さが売り"の食堂ではなく、教員が来るちょっと高級タイプの食堂。確かに、日本の大学でもこの手の"ちょっと高級な"生協食堂があったと記憶している。電光掲示板にはメニューが690フォリントと790フォリントの2種類あるらしい。カウンターに並んでいるおかず類を適当に注文して、1皿に収まればよしということらしい。教員や学生が食べてるのを見ると、スープというか、シチューの需要が高いようだ。飲み物は、テーブルの上に置かれた水瓶から"水道水"を飲むらしい。私も飲んでみたが、まあ、ドナウ川の水なのにそれほどまずくはない。

Bus
ベルトラン・ラヨス通り → コストラーニ・デジェー(Kosztolányi Dezső)広場 → Memento Park
Tram 19系統、Bus 150系統
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レーニン像 (メメント公園)
Statue of Lenin (at Memento Park)

さて、観光と思ったが、ブダペストに来るのは3回目(くらいだったかな)なので、一通り観光地は巡ってしまっている。ということで、超B級観光地の、共産主義時代の石像を集めた博物館へ行くこととする。観光局で無料で配っているブダペスト地図に行き方が書いてある。トラムの19、49系統のコストラーニ・デジェー広場で降りて150系統バスに乗り換える。バスは20分に1本あるようだ。ブダペストの市境界ぎりぎりのところ、バスで30分ほどのところに博物館はあった。正式名称は、メメント・ミュージアム。入場料1500フォリント。

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開放記念像 (メメント公園)
Liberation Monument (at Memento Park)

共産主義が崩壊して、撤去されてきた銅像が展示されている。ナチス時代のもの、共産主義時代のもの、こういうのを展示して客がくるんだから、全体主義や共産主義には観光目的としての魅力があるのだろう。

(日本にあるハウステンボスのようなありふれたものではなく)ナチス村とか共産主義国家村とか作れば、観光客を集めれるのは間違いなしでしょう。

Bus
Memento Park → コストラーニ・デジェー(Kosztolányi Dezső)広場
Bus 150系統
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夕焼けに染まる国会議事堂
Országház (Parliament) at sunset

夕方、天気が良いので、ハンガリー最終日の夜景撮影に王宮の丘に出かける。一昨日に雲が広がって夕闇の鎖橋を撮影できなかったリベンジでもある。

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ドナウ川と鎖橋、国会議事堂
Danube river, Széchenyi lánchíd and Országház

 

Hotel
ブダペスト : ブダペスト工科経済大学 Professzor vendégházában 7階 8号室
ツインベッド・2階建て部屋、朝食付き。9730フォリント(3989円)/1泊