エーゲ海からバルカン半島旅日記 :
     ブカレスト、ブラショフ

routemap-05.jpg

 

September 27, 2003 (Saturday)

Bucharest / București - Romania (ブカレスト - ルーマニア)

Train
Sofia / София(19:20発)→ Bucureşti Nord Gara(07:10着)
Train, D9647/D382/D60KJ/D42KJ 運賃 2等寝台車 51.07レフ(3370円)
p9271700.jpg

ブカレスト北駅に到着したソフィア発D382列車

train D382 arrives at Bucureşti Nord Gara

定刻より10分遅れでブカレスト北駅に到着。20人~30人の乗客が早朝のプラットホームに散っていく。駅舎に入り、売店などを眺めて物価水準を探ってから構内のATMへ。500,000レイ(1634円)出金する。トルコほどではないが金銭感覚麻痺しそうな大きな桁だ。駅舎から外へ出ると、目の前は普通のアパート群。首都の表玄関の駅というより、郊外の新興住宅地の中心駅といった感じだ。『地球の歩き方』には駅の南側に数軒のホテルがあると書かれているて、そのうち安宿は2軒だ。ホテル・チェルナが15ユーロ(1935円)で、ホテル・ブチェジが20ユーロだったので、安いほうに泊まる事とする。

荷物を部屋に置いて、早速外へ。まずは朝食をどこかに食べにいきたい。ブカレスト北駅の中にマクドナルドがあったことを思い出して行ってみるが、列車の切符を持っていない場合は入場券4000レイ(13円)とのこと。入場券払ってまで… と思ったので、地下鉄で2駅行った所にある普通のマクドナルドに向かう。

googlemap-bucarest.jpg
Train
Gara de Nord → Piaţa Victoriei‎ → Piața Romană(08:30頃着)
Metro, line M1, M2 一日乗車券 20,000レイ(65円)
p9271768.jpg

革命広場に面した旧共産党本部ビル

former Central Committee building

いかにも共産国家という命名をされた『勝利駅』で乗換え、ルーマニア広場駅で下車。長い長いエスカレーターに乗って地上に出る。これだけ深いという事は、防空壕なのかな…。休日でほとんど車が走っていない大通りに面したマクドナルドで朝食。マックチキン、紅茶、ヨーグルトで93,000レイ(303円)。地下鉄の1日券が63円で、マクドナルドのメニューが303円とは、価格設定のめちゃくちゃ感が否めない。インフレに公共料金値上げが追いついていないのだろうか…

食後、数百メートル離れた所にある革命広場へ。かつて王宮広場と呼ばれていたこの広場は、1989年のルーマニア革命後に改名されたものだ。広場の周りには旧王宮の建物を利用した国立美術館と、失脚間近のチャウシェスク大統領最後の演説をしている光景が有名な旧共産党本部ビルなどが建っている。

p9271706.jpg

革命広場の反共英雄慰霊碑

memorial at Piata Revolutiei

革命の時に命を落とした人々を弔う質素な反共英雄慰霊碑が、広場の傍らにひっそりと造られている。民主化後も貧富の差が激しく、国の経済も一向に上向かない中、共産主義時代を懐かしむ人も多いという。立派な慰霊碑が建てられない理由が、そのあたりにもあるのかもしれない。

広場から少し南に向かうと、ビルの谷間に18世紀の古いレンガ造りのクレツレスク教会がある。壁面には1989年革命の時の銃弾の跡が無数にあり、痛々しい。ネットカフェがあったので、少しだけ旅行情報の収集。1.5時間で3000レイ(10円)。

Train
Universitate → Piața Unirii(10:55頃着)
Metro, line M2 一日乗車券 20,000レイ(65円)
p9271717.jpg

統一広場の噴水と国民宮殿

Piata Unirii and Casa Poporului

地下鉄に乗り統一広場駅へ。駅の上はショッピングセンターになっていて、沢山の人で賑わっている。だだっ広い統一大通りの遥か先に、国民宮殿(国民の館)の巨大な建物が見える。このあたりの旧市街は第二次大戦の爆撃や1977の地震で破壊されたため、チャウシェスク大統領が進めた再開発計画により生まれ変わった地区だ。およそ8km2の区域に、パリのシャンゼリゼ大通りを模した『統一大通り』と、道路沿いのCentral Civicと呼ばれるデザインが統一された官庁やアパートの高層建築群、大通り両端には国民宮殿と巨大は噴水のある統一広場が造られている。悲しいかな、貧しかった独裁政権の都市計画は表通りから見た景色だけを綺麗にしただけで、建物の裏手に回ると、そこには古い建物が広がる旧市街が残されたままだ。

p9271727.jpg

国民宮殿(国民の館)

Casa Poporului

国民宮殿(現在の呼び名は議会宮殿)に入場する。入場料は100,000レイ(326円)。愛想のない係員の居る金属探知ゲートを通り、威圧的な警備員に監視されつつツアー開始の時間を待つ。スペイン語訛りのオッサンが「勝手に見て回ったら駄目か」と質問していたが、完全に無視されていた。これだけ広い建物を勝手に回られると、多分迷子になって出て来れなくなるのかもしれない…。この建物に興味を持つのは観光客だけでないらしく、どこかの国の軍人団体が来て、VIPとして観光客を抜かして入場していった。11時55分、見学ツアーが開始される。女性の係員より各部屋の簡単な説明を受けながら、『南側ホール(入場口)→南側通路→東側通路→正面ホール(トイレ休憩)→東側の会議室を幾つか内部見学→建物中央のホール→西側ホール→元来た通路を辿り南側ホール(入場口)へ』と見学する。

p9271763.jpg

アンティム修道院

Antim Monastery

質問タイムもあったので、『入口で見かけた軍人はルーマニア軍か』と聞いてみたところ、『見覚えのない制服なので違う』とのことだった。この日は建物のどこかで国際会議を行なっているらしく、建物正面のバルコニーには入れてくれなかった。統一大通りで行われる軍事パレードを謁見するために造られたバルコニーを一度見学してみたかったのだが、残念だ。
チャウシェスク大統領は毒ガスによる暗殺を恐れていたため、全ての部屋の換気を空調ダクト方式ではなく、自然換気方式で建設させたという事だ。部屋の壁に飾りとして掘られている細かな彫刻に、目立たないように換気用の小さな穴が沢山開けられている。

国民宮殿を後にし、Central Civic裏手の旧市街を歩いてみる。18世紀に建てられた修道院があったので入ってみる。礼拝堂内部は身動き取れないくらい満員で、外国人の私を見た途端、『恵んでくれ』と沢山の人に取り囲まれてしまった。ちょっと怖い…。

p9271785.jpg

Strada Gabroveni

地下鉄には乗らず、のんびり歩いて革命広場の方へ戻る。KFCがあったので、昼食。チキンサンドとコールスローで96,000レイ(313円)。勝利通り沿いには、パリのパサージュ(ガラスのアーケード商店街)を模したパサージュ・ヴィラクロスや、ガラスドームを持つCEC銀行ビルなど、19世紀末の瀟洒なビルが建ち並んでいる。その中には共産主義時代に建てられた無機質なビルや、不恰好なパラボラアンテナが林立した電話会社のビルなども混じっていて、東欧のどこにでもある大都市といった雰囲気だ。街全体をリノベーションしてしまった国民宮殿周辺のような人工地区が、やはり異常なんだと思う。

18時頃、大学広場交差点にあるレストランでポークステーキ、チョルバ(ルーマニア風の具だくさんスープ)を食べる。175,000レイ(571円)。

Train
Universitate(19:11頃発)→ Piaţa Victoriei‎ → Gara de Nord
Metro, line M2 一日乗車券 20,000レイ(65円)
Hotel
Hotel Cerna, room 304
500,000レイ(1634円)/1泊

September 28, 2003 (Sunday)

p9281790.jpg

ブカレスト北駅のA1745列車

A1745 train at Bucureşti Nord Gara

6時起床、6時40分チェックアウト。外はぼんやり明るくなってきたところで、かなり寒い。ホテルの真向かいにあるブカレスト北駅の切符売り場へ。2等車の窓口には長い行列ができていたので、1等車の窓口で7時21分発の準急(Train Accelerat)の切符を購入。駅構内のマクドナルドで朝食。チキン・サンド、フレンチフライM、紅茶で93,000レイ(303円)。店内一面に『I'm Lovin' It』のテープが張りまくってある。なんともナンセンス…。店内で悪徳タクシー運転手が客引きをしている。駅前にいくらでもタクシー居るのに、こんな所で引っかかる観光客居るのかな…。7時ちょっと前、6番線にサツ・マレ行きのA1745列車が入線する。沢山の人が2等車に向かって猛ダッシュ。私はのんびりと座席指定の1等車へ。

Train
Bucureşti Nord Gara(07:21発)→ Brașov(10:51着)
Train, A1745 運賃 1等車 246,000レイ(803円)
googlemap-bucarest-brasov.jpg
p9281798.jpg

プレデアル駅に停車しているA1745列車

A1745 train at Predeal station

列車は、定刻どおり7時21分にブカレスト北駅を出発。同じコンパートメントにはシナイアへ行くカップルと、プレデアルへ行くお爺さんと私。列車はまっすぐ北へ、平原の中を走っていく。どこまでも続く小麦畑。東の空から太陽が昇り、コンパートメント内に日差しがまともにあたってくる。線路の東側には綺麗に舗装された2車線の道路が並走している。ルーマニアからフランスまでを結ぶ欧州道路E60号線だ。出発から1時間30分ほどすると、南カルパティア山脈(トランシルヴァニア・アルプス)に差し掛かる。プラホヴァ川の渓谷沿いに列車はどんどん高度を上げてゆく。9時35分頃シナイア駅に停車。避暑地として有名らしい。カップルが私に「この駅がシナイアか?」と確認して降りていった。車内放送が無いので、時刻表を持っていないと何駅なのかサッパリ分からない。快調に峠を登っていく列車の車窓からは別荘風の山小屋がところどころに見え、遙か空の上にはブチェジ国立公園の雪を頂いた2500m程の山々が見える。

通路側の窓を開けて外の空気を触ると、かなり冷たい。コンパートメント内のヒーターがONになったようだ。線路の両側の森はかなり色づいていて、既に紅葉の季節も終わりに近いようだ。1000mの峠の最高地点付近、列車の行き違いのためプレデアル駅で暫く停車する。同じコンパートメントのお爺さんが降りてゆく。コンクリートの継ぎ目が波打っているホームには、壊れた水呑器が噴水のように水を吹き上げている。向こう側のプラットホームにボロボロの2階建て車両がやってきて停車する。

プレデアル駅を出ると山をどんどん下って行き、トランシルヴァニアの平原に出る。線路沿いの林をハイキングする人が目立つ地域を通り過ぎると、すぐにブラショフ駅に到着。

Braşov - Romania (ブラショフ - ルーマニア)

列車を降り、地下道を通ってコンコースへ。タクシーの客引きがまとわりついてくる。そういう連中を無視して、駅前広場の市内バス乗り場へ。切符売り場で切符を買って、統一広場行きの4系統のバスに乗る。真新しい小型のバスは、共産主義時代の無機質なアパート群の中を通り抜け、旧市街へ。旧市街中心の議事堂広場(スファルトゥイ広場)で下車。

Bus
Gara Brasov(11:00頃発)→ Piaţa Sfatului
Bus, line 4 運賃 7000レイ(23円)
googlemap-brasov.jpg
p9281801.jpg

議事堂広場と旧市庁舎

Piata Sfatului

13世紀にハンガリー国王からドイツ騎士団に与えられたこの土地には、辺境の地を守る城塞が築かれ、20世紀初めまではクローンシュタットと呼ばれていたそうだ。この広場は、もちろんドイツ風に『マルクトプラッツ』と呼ばれていたそうだ。日曜日なのに旧市街にあまり人が歩いていないのは、この国がまだ観光地として有名じゃないからなのだろう。広場の中心にある噴水は、水が止められ干からびてしまっている。

旧市街を暫く散策しても、地球の歩き方に書かれているように安宿やペンションは容易に見つからず、中央公園に面したアロ・スポルトという共産主義時代に建てられた学生向けホテルに泊まることにする。受付で部屋を割り当ててもらい、鍵は各階に居るデジュールナヤ(дежу́рная)にもらってくれと言われる。階段で3階へ行き、ちょうど部屋のお掃除をしているおばさんを見つける。30号室の鍵が欲しいと英語で言ってももちろん通じない。おばさんはルーマニア語しか話せない雰囲気…。お互い学校レベルの片言ロシア語で意思疎通して、なんとか鍵を入手。30号室からは議事堂広場の旧市庁舎の塔の先端が見える。

荷物を置き、再び1階の受付へ。ブラン城への行き方を聞くと、『地球の歩き方』の解説がほとんど間違いだと指摘される。詳細な行き方を聞いた後に、まずは昼食を食べに議事堂広場へ。広場に面したオープンテラスのレストランのうち、ルーマニア料理店に入る。ミートボールが入ったチョルバ(スープ)とサラダ、水で100,000レイ(約326円)。結構高そうな雰囲気のレストランなんだけど、物価安いですね…。

Bus
Primarie(12:45頃発)→ Bartolomeu Gara(12:55頃着)
Bus, line 5 運賃 7000レイ(23円)
googlemap-brasov-bran.jpg
p9281806.jpg

第2バスターミナルで出発を待つMoeciu行き

Autogara 2, bus for Moeciu

12時30分、ブラン城へ向かう。中央公園前のバス停から5系統のトロリーバスに乗る。ルンガ通り10分ほど行った突当りに国鉄のバルトロメウ駅があり、そこでバスを降りる。私の後から、自称観光ガイドという客引きがくっ付いて降りて来る。バルトロメウ・バスターミナル(ブラショフ第2バスターミナル)を探すが、自称ガイドが邪魔してくる。通行人に道を聞こうとしても、正しい答えを言わないように脅しているようだ。しばらくそのあたりを歩きまわると、バスターミナルらしきところを発見。切符売り場があったので、窓口でブラン城行きの出発時間を聞こうとすると、自称ガイドが割り込んできて窓口の職員を脅している。何としても、自称ガイドのタクシーに乗車させようとしているようだ。この国の行政機関は、外国人を騙すような悪質客引きを放置しているのだろう。全くとんでもない国だ。切符売り場に時刻表が掲示されているが、ブラン行きというのは無いようだ。多分、どれかの行き先の途中の停留所なのだろう。周囲の人が全員グルになっているのであれば、やって来るバスの1台ごとに質問して回る以外ににない。

実際はMoeciu de Jos行きに乗ればよく、毎時0分と30分にこのバスターミナルを出発するようだ。悪徳客引きの妨害で、結局1本ほどバスを見送ったことになり、14時のバスに乗り込む。

Bus
Brașov, Bartolomeu(14:00発)→ Castelul Bran(14:45着)
Bus 運賃 18,000レイ(55円)

Castelul Bran - Romania (ブラン城 - ルーマニア)

p9281810.jpg

ブラン城

Castelul Bran

バスの車内は8割くらいの席が埋まっていて、途中のラスノフ村から沢山の人が乗ってきて満員となる。車窓の景色は小麦畑とジャガイモ畑がどこまでも続いている。南カルパティア山脈に差し掛かり、少し山が近づいてきた所がブラン城のあるところだ。ハンガリー国王から許可を得てドイツ騎士団が13世紀に造ったブラン城は、20世紀初頭にルーマニア王国に寄進された後に現在の姿に改修されたそうだ。旅行ガイドブックなどには『ドラキュラ公』の居城だったという説明もあるが、Wikipediaによれば、実際はドラキュラ公の祖父であるミルチャ老公が住んだことがあるから、そのように呼ばれているのだろうとのことだ。何にしても、20世紀になってからルーマニア王フェルディナンド1世の王妃が大改修したものを見学するわけなので、ドラキュラ公時代の調度品などは残されていないのだと思う。

周辺の色づき始めた木々の上に突き出た古城の景色は、まるで絵葉書のようだ。先ほどバスから降りた観光客は数人だったが、入場口付近は観光バスやタクシーなどで来た観光客でごった返している。入場券を買う(70,000レイ, 228円)。このチケットで城と民族博物館の双方に入れるらしい。まずは城へ。林の中の急坂を登ると城の扉がある。門番が「カメラを持ち込むなら50,000レイ」と言ってくる。入場口で徴収していないという事は、門番への賄賂を払えという事なのだろうか…。

p9281818.jpg

ブラン城の部屋

Castelul Bran

城内の部屋は殆どががらんどうで、豪華な装飾品という物は無かった。熊の毛皮の絨毯や鹿の角の飾り物など、狩猟の成果品が目立っていたくらいだ。狭い階段や通路を通って最上階へ。塔の上から眺めるブラン村の眺めは綺麗だ。城の中庭でヴァイオリンを誰かが演奏している。その脇にある大きな木には小さな花が沢山咲いていて、無数のミツバチが飛び回っている。観光施設で養蜂業もやるという、日本ではなかなか考えられないのどかさ。城から出て民族博物館へ。城の周囲の村に建ち並んでいる建物とさほど変わらない建物が建ち並んでいる。日本人らしき人を見かけたので声を掛けてみる。芸術家のT氏という人だった。ブラショフの『マリアの家』に泊まっていて、同じ宿の欧州人と2人で車をチャーターしてブラン城に来たらしい。夕食でもいっしょにと思い、ブラショフの議事堂広場にあるレストランで18時に待ち合わせる事にした。

p9281824.jpg

民族博物館

open-air ethnographic museum

ブラン村をのんびりと歩く。民族博物館に展示されている建物と似た農家が建ち並んでいる。砂利道を牛がのんびりと引き連れられている。村を少し外れると、かなり広い牧草地が広がっている。のんびりした田舎ですね…。16時30分頃、バス停へ。ブラショフ方面行きのバス停には、売店兼バス待合室がある。アイスクリームを買う(7,000レイ, 22円)。ぽつぽつと観光客が集まってくるが、それでも10人に満たない。日本人らしき家族連れが居たので話してみると、韓国人だった。Moeciuを出発してブラン城を見物して、これからブラショフに行くという事だ。16時45分、バスがやって来る。車内は既に満員に近い。

Bus
Castelul Bran(16:45発)→ Brașov, Bartolomeu(17:30着)
Bus 運賃 18,000レイ(55円)

バスは平原の中を北へ、ラスノフ村まで来た時にふと丘の上を見ると、ラスノフ砦が夕日を浴びてオレンジ色に輝いている。ブラン城と同じく、13世紀頃ドイツ騎士団により造られたものだそうだ。

17時30分、ブラショフのバルトロメウバス停で下車。韓国人家族も私の後から降りる。国鉄駅へ行くようで、どのバスに乗り継げば良いか分からないらしい。バス停の横にある切符売り小屋の係員に「Gara Brasov へ行くのは何系統?」と、彼らの代わりにロシア語で聞いてみる。市内中心部を通らずに、中央駅に直通するバス(10系統)があるようだ。

Bus
Bartolomeu Gara(17:40頃発)→ Teatrul Dramatic(17:50頃着)
Bus, line 5 運賃 7000レイ(23円)
p9281832.jpg

議事堂広場東側から共和国通り方面

Piata Sfatului and Strada Republicii

私は再び5系統のトロリー・バスに乗り中央公園へ。前の入り口から乗り込むと、運転手が助手席に乗っていけと合図する。郊外バスなら景色いいかもしれないけど、市内バスはそれほどでも…。

18時ごろ、旧市街中心の議事堂広場へ。T氏はまだ現れていないようだ。昼食に入ったルーマニア料理のレストラン(Sirena Gustari という店)に入り、テラス席に座って過ぎ行く観光客を眺める。太陽が旧市街北西側の山に沈み、だんだんとあたりが薄暗くなってくる。18時10分ごろ、T氏が現れる。ポーク・ステーキとチョルバ、水で165,000レイ(538円)。味も美味しいし、ウエイトレスのおばさんも親切だし、旅行者にとって天国のようだ。日が暮れて辺りが真っ暗になってくると、テラス席はさすがに冷えてくる。議事堂広場から少し北に行った所にあるバーに場所を移し、カクテル、コーヒー、水などを飲んで175,000レイ(571円)。やはり激安の国だ。T氏は私の向かうコースと逆向きの『ブダペスト→ブラショフ→ブカレスト』と移動しているそうで、ハンガリーとルーマニアの国境の検査は異樣に厳しかったそうだ。風の噂では、テロリストがバルカン諸国のどこかに潜入しようとしているとのことだ。23時頃、T氏と別れホテルに戻る。

Hotel
Hotel Aro Sport, room 30
500,000レイ(1634円)/1泊